その他

犬が泡を吹くのは病気?白い泡を吐く・てんかん発作の可能性と対処法

愛犬が突然口から泡を吹く姿を見たら、飼い主としては強い不安を感じるものです。この「泡を吹く」という症状は、一時的な体調不良のこともあれば、熱中症や中毒、さらにはてんかん発作を始めとするさまざまな病気のサインである可能性もあります。

大切な愛犬の命を守るためには、泡を吹く原因や白い泡を吐く状況、てんかん発作を疑われるケース、そしてそれぞれの正しい対処法について理解しておくことが重要です。

この記事では、犬が泡を吹いた際に考えられる原因と、飼い主が取るべき対処法について分かりやすく解説していきます。

犬が泡を吹く原因

犬が泡を吹く原因

犬が口から泡を吹く理由はさまざまです。病気ではない一時的な生理現象から、早急に獣医師の診察が必要となる重い病気のサインまで幅広く考えられます。泡を吹く原因を正しく理解することが、適切な対処につながります。

環境的な要因

犬が泡を吹くのは、病気ではなく環境が影響している場合もあります。たとえば、暑い環境下での運動による熱中症、車酔いなどの乗り物酔い、強い興奮による一時的な生理現象として大量のよだれが泡立つことなどがあります。

多くは一時的な症状であることが多いですが、状況に応じて適切に対応することが大切です。特に熱中症や乗り物酔いは、環境調整や予防策を意識して行いましょう。

熱中症

高温多湿な環境では、犬も熱中症になる可能性があります。症状のひとつとして口から泡を吹くことがあり、体温の上昇や嘔吐、下痢、けいれんを伴うこともあります。

熱中症の兆候が見られる場合はすぐに涼しい場所へ移動し、濡れたタオルで体を冷やしながら、速やかに動物病院を受診しましょう。

早期の対応が愛犬の命を救うことにつながります。予防策としては、夏場の散歩時間をずらすなどの工夫をしたり、室内の温度管理を徹底することが大切です。

乗り物酔い

犬も人間と同じように、車や電車などの乗り物で酔うことがあります。乗り物酔いによるストレスや揺れで気分が悪くなり、結果として、口から泡を吹く症状が見られることも。

多くの場合は、乗り物から降ろして休ませてあげることで症状が落ち着くケースが多い傾向にあります。移動中のそわそわや落ち着きのなさが前兆になることもあるので、よく観察してあげましょう。

酔いやすい犬には進行方向に向かせて座らせる、酔い止め薬を使うなどの工夫が有効です。症状がひどく続く場合は、他の原因も考えられるため獣医師に相談することをおすすめします。

愛犬を興奮させすぎた

犬が興奮しすぎると、生理現象として大量のよだれを垂らし、それが泡状になることがあります。例えば、大好きな友達とドッグランで思い切り遊んだときや、大好物を前にしたときなど、喜びや興奮が最高潮に達すると口の周りが泡だらけになることもあるでしょう。

このような泡は一時的なもので、興奮が落ち着けば自然と消えていきます。病気によるものではないため過度に心配する必要はありません。

しかし、頻繁に興奮状態が続くと犬にストレスがかかる可能性もあるため、適度なクールダウンを促すなど日頃から愛犬の様子を観察し、状況に応じた対応をしてあげることが大切です。

中毒・アレルギー反応

犬が泡を吹くのは、中毒やアレルギー反応のサインである可能性もあります。体に有害な物質を摂取した場合や、特定の食物に対して免疫が過剰に反応したときに起こるものです。

多くの場合は他の症状を伴うことが多く、緊急性が高いケースも少なくありません。特に、口にした可能性のある物質や食べ物に心当たりがある場合は、すぐに動物病院に連絡し、指示を仰ぐようにしましょう。早期発見と適切な処置が、愛犬の命を救うことにつながります。

化学物質によるもの

家庭用の洗剤や薬品、殺虫剤などの化学物質を誤って舐めたり摂取した場合に中毒を起こし消化器系に刺激を与え、泡状のよだれや嘔吐が見られることがあります。震えや痙攣、ぐったりする、意識が朦朧とするなどの症状を伴う場合もあります。

誤飲の可能性が少しでもあれば、直ちに動物病院へ連絡し、状況を詳しく伝えましょう。可能であれば摂取した可能性のある製品名や成分がわかるものを持参するか、写真を見せると診断の役に立ちます。日ごろから化学物質の管理には十分に注意し、犬の届かない場所に保管することが大切です。

食べ物による中毒やアレルギー

犬が泡を吹く原因のひとつとして特定の食べ物による中毒やアレルギー反応が挙げられます。チョコレート、ぶどう、タマネギ、キシリトールなどは人間にとっては無害でも犬にとっては有毒で、摂取すると泡を吹くなどの中毒症状を引き起こします。

また、牛肉、鶏肉、乳製品、小麦といった食材にアレルギー反応を示し、嘔吐や下痢、皮膚のかゆみとともに泡を吹くこともあります。

もし愛犬が普段と違う食べ物を口にした心当たりがあり症状が見られる場合は、食べたものの種類や量を把握したうえで、速やかに動物病院に連絡して指示を仰ぎましょう。自己判断で様子を見るのは避け、早めの診察を受けることが重要です。

病気

犬が泡を吹くのは、単なる生理現象だけでなく病気のサインである可能性もあります。脳の病気、呼吸器系や循環器系の病気、胃の不調など原因は多岐にわたり、中には緊急を要するケースも少なくありません。
愛犬が泡を吹いている場合、他の症状がないか、普段と違う様子はないかを注意深く観察し、少しでも異変を感じたら速やかに動物病院を受診し、適切な診断と治療を受けるようにしましょう。

脳の病気

脳炎や脳腫瘍、水頭症などの脳疾患は、脳の神経細胞に異常な興奮を引き起こし、てんかん発作のように泡を吹いたり痙攣したりすることがあります。これらの病気は進行が早い場合も多く、意識障害や歩行の異常、行動の変化などを伴うことも少なくありません。

繰り返し泡を吹く、意識が混濁しているといった様子があるときは緊急性が高いため、速やかに動物病院を受診し、MRIなどの精密検査を受け、適切な診断と治療を受ける必要があります。

呼吸器系や循環器系の病気

ケンネルコフのような伝染性の呼吸器疾患や肺炎などの重度の呼吸器系の炎症がある場合、咳き込みとともに気道からの粘液や体液が泡となって口から出ることがあります。これは嘔吐と見間違えやすいですが、実際には呼吸器からの排出物です。

また、心臓病が悪化し肺に水が溜まる肺水腫になると、呼吸困難とともにピンク色の泡を吹くことがあり、これは非常に危険なサインです。呼吸困難やぐったりする、歯茎が青白くなるなどの症状がある場合はすぐに動物病院を受診してください。

胃の病気

泡を吐くのは、胃液や唾液が混ざったもので、胃の不調が原因で起こることがあります。例えば空腹が続き胃酸が過剰に分泌されることで胃の粘膜が刺激されて泡を吐く「空腹時嘔吐」よく見られる症状です。

その他、胃炎や胃潰瘍、さらに胃拡張・胃捻転症候群などの重い病気が原因となる場合もあります。特に胃拡張・胃捻転症候群は短時間で命に関わる緊急性の高い病気で、お腹が膨らむ、苦しそうにする、吐きたくても吐けないなどの特徴があります。泡を吹く以外に、血が混じった嘔吐、ぐったりしている、下痢や腹痛が見られる場合は迷わずに動物病院を受診しましょう。

犬が白い泡を吐く原因

犬が白い泡を吐く原因

犬が口から白い泡を吐く理由はさまざまですが、多くは生理的な反応であることが多いです。しかし、中には病気が隠れている可能性もあるため、愛犬の様子をしっかり観察し、必要に応じて適切な対処を行うことが大切です。

空腹

最も多い原因のひとつが空腹です。特に朝起きた直後や、前回の食事から時間が空きすぎたときに見られることがあります。空腹時は胃酸が過剰に分泌され、胃の粘膜が刺激されることで、胃液と唾液が混ざり白い泡として吐き出されます。

黄色い液体が混じる場合は、胆汁が胃に逆流している「胆汁嘔吐症候群」と呼ばれる状態で、空腹時間が長い場合に起こりやすい症状です。白い泡を吐いた後も愛犬が元気で食欲があれば心配はいりませんが、嘔吐を繰り返す、食欲がない、ぐったりしているなどの症状が見られる場合は、念のため獣医師に相談しましょう。

熱中症

犬が白い泡を吐く原因として、夏場に多いのが熱中症です。高温多湿の環境で体温が急に上昇すると、体が熱を放出しようとし激しいパンティングで唾液が過剰に分泌され、それが泡立って吐き出されます。白い泡に加えて、ぐったりしている、呼吸が速い・苦しそう、舌や歯茎が真っ赤になる、下痢やけいれんなどの症状を伴うこともあります。

熱中症は命に関わる緊急事態です。涼しい場所に移動させ、濡れタオルで体を冷やしながら、速やかに病院へ連れて行きましょう。普段から真夏の散歩を避ける、車内放置をしない、室温を適切に保つなど、予防の意識も重要です。

乗り物酔い

車や電車などの揺れで三半規管や前庭が刺激されると、自律神経が乱れて吐き気を感じ、過剰に分泌された唾液や胃液が混ざり合い、白い泡として口から吐き出されることがあります。多くの場合、乗り物から降りて休ませれば症状は落ち着きます。

ただし、吐いた後もぐったりしている、食欲がない場合は他の病気の可能性も考えられるため注意が必要です。日頃から酔いやすい犬には、乗車前の食事を控える、休憩を挟む、窓を開けて空気を循環させるといった工夫が効果的です。重度の乗り物酔いには、獣医師に相談して酔い止め薬を処方してもらうのも安心です。

食道炎

白い泡を吐くとき、それが必ずしも「嘔吐」とは限らず、食道からの「吐出」である可能性も考えられます。食道炎では、オエッオエッというえずきの動作を伴わず、泡や液体を吐き出すのが特徴です。原因は胃酸の逆流や異物の誤嚥、感染症などさまざまで、慢性的に続くと「巨大食道症」に進行することもあります。

吐出が頻繁に見られる場合は、動物病院でレントゲンや内視鏡などの検査を受け、正しい診断と治療を受けることが大切です。治療が遅れると体重減少や誤嚥性肺炎につながる危険もあるため注意しましょう。

元気や食欲がない場合は病気かも?

白い泡を吐いた直後でも元気があり、食欲も普段通りなら一時的なもので済むことが多いです。しかし、元気がない、ぐったりしている、食欲がない、フードを口にしない、好きなおやつにも反応しないといった様子が見られる場合は要注意です。

消化器の不調だけでなく、膵炎や腎臓・肝臓疾患など内臓の病気が隠れていることもあります。特に、嘔吐を繰り返す、血が混じる、下痢や発熱を伴う、腹部が膨らんでいるなどの症状がある場合は緊急性が高いため、できるだけ早く動物病院を受診してください。食欲不振が丸1日以上続く場合も、念のため病院で診てもらうことをおすすめします。

犬が痙攣や泡を吹く場合に考えられる病気

犬が痙攣や泡を吹く場合に考えられる病気

犬が痙攣と同時に泡を吹く場合、それは深刻な病気のサインである可能性が高く、迅速な対応が必要です。てんかん発作をはじめ、脳や神経の病気、中毒、内臓疾患など原因はさまざまです。ここでは主な病気や症状について解説していきます。

熱中症

重度の熱中症では痙攣や泡を吹くことがあります。体温が異常に上昇し、脳を含む全身にダメージを与える危険な状態です。初期症状としては激しいパンティング(ハアハア呼吸)、よだれの増加、舌の赤みなどが見られ、進行すると、嘔吐や下痢、ふらつき、痙攣へと悪化します。これらの症状は一刻を争う緊急事態であり、速やかな応急処置と動物病院での治療が不可欠です。

まずは愛犬を涼しい場所に移動させ、体を冷水で濡らしたタオルで包むなどして体温を下げながら動物病院へ連絡し、指示を仰ぎましょう。日ごろから真夏の散歩や車内放置などを避け、予防を徹底することが重要です。

動揺病

犬の動揺病は一般的に「乗り物酔い」と呼ばれ、乗り物の揺れで内耳(三半規管・前庭)が刺激されることで起こります。この刺激が身体の平衡感覚を司る自律神経を乱し、吐き気、あくび、嘔吐、多量のよだれなどを引き起こし、よだれが泡立って見えることも少なくありません。

病気というよりは生理的な反応に近く、乗り物から降りて落ち着かせれば多くは症状が緩和します。一方で、中には重度の吐き気や嘔吐を繰り返す犬もいます。乗車前の食事を控える、進行方向を向かせて安定した姿勢を保つ、こまめに休憩を入れる、換気や室温調整を行うといった工夫が有効です。

繰り返し症状が出る場合は、獣医師に相談して犬用の酔い止め薬の処方やクレートトレーニング・慣らし運転の方法などの対策を検討すると良いでしょう。

特発性てんかん

脳に明らかな構造的異常が見られないにもかかわらず、繰り返し痙攣発作を起こす病気の総称です。遺伝的要因が関与していると考えられており、多くは6歳までに初めててんかん発作を起こし、その後も繰り返し症状が見られることが特徴です。

発作がない時にはいたって普段通りの生活を送れることが多いですが、発作中は意識の消失、全身のこわばり、手足のバタつき、多量のよだれと泡を吹くなどの症状が見られます。

診断は血液検査やMRIなどで他疾患を除外し、必要に応じて脳波検査を行います。

治療は抗てんかん薬で発作の頻度・重症度をコントロールし、脳へのダメージを抑えることが目標です。長期投薬が必要になることが多く、血中濃度の定期チェックや副作用のモニタリング、服薬アドヒアランスの維持が重要です。発作が5分以上続く、1日に何度も起きる(群発・重積)場合は緊急対応が必要になります。発作時は安全確保、時間計測、可能なら動画記録を行い落ち着いたら受診しましょう。

脳炎

細菌やウイルス感染、自己免疫疾患などで脳に炎症が起こる病気です。脳に炎症が起きると神経細胞の機能が正常に働かなくなり、てんかん発作のような痙攣や意識障害、泡を吹くほか、首の痛み、発熱、元気消失、食欲不振、歩行の異常、行動の変化などさまざまな神経・全身症状を伴います。

脳炎は進行が早く命に関わるため、異常が見られた場合はすぐに動物病院を受診する必要があります。診断は血液検査、脳脊髄液検査、MRIなどを組み合わせて行い、原因に応じた適切な治療が速やかに行われることが重要です。

脳腫瘍

脳腫瘍は脳の中にできた異常な細胞のかたまりが、周囲の脳組織を圧迫したり、脳のはたらきを邪魔したりして起こる病気です。泡を吹くような痙攣発作は、脳腫瘍によって脳の電気信号が異常になることで現れる典型的な症状のひとつです。

ほかにも、元気消失、食欲不振、歩行の異常(ふらつき、同じところを回る)、性格の変化、視覚障害、顔面の麻痺などの症状が見られることがあります。

症状は腫瘍の大きさやできた場所によって違い、進行も犬によってさまざまです。繰り返される痙攣や神経症状がある場合は、早めに動物病院を受診しMRIなどの精密検査を受けましょう。早期発見と適切な治療が、症状を軽くし、生活の質の向上につながります。

胃拡張・胃捻転症候群

この病気は胃がガスや液体で異常に膨張し、さらにねじれて胃の出入り口が塞がり内容物が排出できなくなる緊急性の高い病気です。胃捻転を起こすと消化管や血管が圧迫され、数時間でショック状態に陥り命に関わる非常に危険な状態

泡を吹くような嘔吐のほか、お腹が異常に膨らむ、苦しそうにうろうろする、吐きたくても吐けない、よだれを大量に垂らす、元気がなくぐったりするなどの症状が見られます。特に大型犬や胸の深い犬種に多い傾向がありますが、どんな犬種でも発症する可能性があります。

疑わしい症状が見られる場合は、迷わず直ちに動物病院へ連絡し、緊急処置を受けるようにしてください。予防としては早食い防止、食事を小分けにする、激しい運動を食後に避けるなどといった生活管理がおすすめです。

有機リン酸塩中毒

農薬や一部のノミ取り製品に入っている有機リン化合物が原因で起こる中毒です。この物質を誤って摂取すると、体の神経の伝達バランスが崩れ、体内でさまざまな異常反応が生じ、
しい嘔吐や下痢、泡を吹くような多量のよだれ、痙攣、脱力、瞳孔がキュッと小さくなるなどの症状が出ます。

重度の中毒では昏睡状態に陥り、命に関わる危険性もあるため注意が必要です。愛犬が泡を吹くような症状や痙攣、多量のよだれなどの異変を見せた場合や農薬が散布された場所を散歩した、ノミ取り首輪に触れたなど心当たりがあればすぐに受診をし、緊急処置を受けるようにしてください。

病院では製品名・成分・使った状況の情報が役に立ちます。自己流で嘔吐させるのは危険なので、獣医師の指示なしに行わないでください。皮膚についた可能性がある時は、指示に従って洗い流すのが基本です。

犬ジステンパー脳脊髄炎

犬ジステンパー脳脊髄炎は、犬ジステンパーウイルスにより脳や脊髄に炎症が起こる重篤な病気です。中枢神経系に影響を及ぼすため、さまざまな神経症状を引き起こすことが特徴です。

痙攣は典型的な症状のひとつであり、痙攣中に口から泡を吹くことも見られます。そのほか、四肢の麻痺、ふらつき、目の異常、鼻水、咳、嘔吐、下痢などの症状を伴うことがあります。

特に子犬やワクチン未接種の犬に多く、一度発症すると完治が難しく後遺症が残ったり、命に関わることもあります。痙攣を伴って泡を吹いたり、犬ジステンパー脳脊髄炎が疑われる場合は速やかに動物病院を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。予防にはワクチン接種が最も有効です。

食物アレルギー

食物アレルギーは、本来無害である特定の食べ物に含まれるタンパク質に対して、免疫システムが過剰に反応してしまう状態のことをいいます。アレルギー反応は、皮膚症状(かゆみ、皮膚炎、脱毛、顔面発赤など)が多いものの、消化器症状として嘔吐や下痢、よだれや泡を吹くこともあります。

原因となる食材はさまざまで、牛肉、鶏肉、乳製品、小麦、大豆などが原因となりやすく、摂取してから数時間〜数日以内に症状が出ることが多いとされています。新しい食材を食べた後に異常が見られた場合は、食物アレルギーを疑い獣医師に相談しましょう。

診断にはアレルギーを起こしやすい食材を除いた除去食試験や、血液検査などが行われます。なお、口から泡を吹くような症状は、食物アレルギー以外の原因(痙攣や乗り物酔い、胃拡張・胃捻転症候群、熱中症、空腹など)も考えられるため、症状が強い・繰り返す場合は速やかに獣医師の診察を受けるようにしてください。

水頭症

水頭症は、犬の頭蓋骨内に脳脊髄液が過剰に溜まることで脳が圧迫され、さまざまな症状を引き起こす病気です。特にチワワやトイプードル、パグなどの小型犬種に多く見られる傾向があります。症状は軽度で目立たないこともありますが、進行すると脳機能に深刻な影響を及ぼし、てんかん発作を伴うこともあります。

てんかん発作時には、口から泡を吹く、全身の痙攣、意識の喪失などが見られます。その他にも、歩行障害(ふらつき、旋回運動)、視力障害、感覚の麻痺、過食、性格の変化、子犬では頭の膨らみなどが現れることがあります。

愛犬がてんかん発作を繰り返したり、これらの神経症状が見られる場合は、水頭症の可能性も考えられます。速やかに動物病院を受診し、MRIなどの画像診断を含む詳しい検査を受けることが重要です。早期の診断・治療をすることで症状のコントロールや進行の抑制につながります。

★★愛犬の健康をサポートする手作りごはん★★
【獣医師×食育指導士共同監修】★特許申請中★
▼全30種類から選べるイヌメシ▼

イヌメシワイド

犬が泡を吹いた時の対処法

犬が泡を吹いた時の対処法

愛犬が泡を吹いているのを見つけたときは、まず飼い主が落ち着いて状況を把握することが大切です。泡を吹く原因はさまざまで、状況に応じた適切な対応が必要となります。ここでは対処法をいくつかご紹介します。

空腹時間を減らす

犬が白い泡を吐く主な原因のひとつは、空腹による胃酸の過剰分泌です。特に、朝起きてすぐや夕方の散歩前など、前回の食事から長時間が経過したタイミングで、胃液や唾液が混ざった白い泡を吐くことがあります。この場合は、できるだけ空腹時間を短くする工夫が有効です。

例えば、1日の食事回数を増やして少量ずつ与える、寝る前に消化に良い軽食を与えて胃に少しでも食べ物を入れておくといった方法があります。また、食事時間を規則正しくすると、胃が空になるタイミングを予測しやすくなり、胃液の分泌を安定させる効果も期待できます。

白い泡を吐いた後も愛犬が元気で食欲もあるようであれば、過度に心配する必要はないことが多いですが、嘔吐を繰り返す場合は速めに獣医師に相談しましょう。

胃液の過剰分泌に注意

白い泡の嘔吐は、胃液が過剰に分泌されて胃の粘膜を刺激することで起こります。これを防ぐには、食事内容や与え方の工夫が必要です。具体的には、消化に時間がかかるフードに切り替える、水溶性食物繊維を豊富に含む食材を食事に取り入れるといった方法があります。

食物繊維には水に溶けやすい「水溶性食物繊維」と、水に溶けにくい「不溶性食物繊維」の2種類がありますが、水溶性食物繊維は消化に時間がかかり胃に長時間留まるため、満腹感を持続させやすく、空腹時間を短くする効果が期待できます。

バナナなどのフルーツ、ワカメ、寒天などに豊富に含まれています。一方、不溶性食物繊維はフードのかさ増しや便秘の改善に効果があるとされています。ただし、食物繊維を与えすぎると下痢の原因となることもあるため、少量から始めて愛犬の様子を見ながら量を調整しましょう。消化の良いペースト状のフードを少量ずつ与えるなど、愛犬の胃腸への負担を減らす工夫も有効です。

危険な症状の見分け方

危険な症状の見分け方

犬が泡を吹いたからといって、必ずしも危険な症状とは限りません。しかし、中には早急に動物病院を受診しなければならない緊急性の高いケースもあります。愛犬の命を守るためには、普段の様子との違いや、泡を吹く以外の症状に注意し、危険なサインを見逃さないことが重要です。

嘔吐物に血が混ざっている

嘔吐物に血が混ざっている場合は非常に危険で、すぐに動物病院を受診する必要があります。赤い鮮血が混ざっているときは食道や胃の入り口付近からの出血、コーヒーのような色をした嘔吐物のときは、胃や腸で出血した血液が消化液と混ざって時間が経過し、変色している可能性があります。

これらは胃潰瘍や腸の腫瘍、異物の誤飲による消化管の損傷など、重篤な胃腸疾患を示唆しています。さらに、下痢、腹痛、便が黒くなる(タール便)、血便などを伴うこともあります。こうした症状が見られた場合は自己判断で様子を見ず、一刻も早く獣医師に相談し適切な検査と治療を受けることが重要です。

ぐったりしている

泡を吐いた後、普段よりも明らかに元気がなく、ぐったりしている場合も要注意です。空腹や軽い乗り物酔いであれば、吐いた後にケロッとして元気を取り戻すことが多いですが、ぐったりしているときは体調に異常がある可能性が高いといえます。
原因としては、細菌やウイルス感染症、腫瘍、ホルモン異常、胃腸・肝臓・腎臓などの疾患が考えられます。特に、胃拡張や胃捻転のように緊急を要する病気の可能性もあるため、ぐったりしている場合は時間帯を問わず速やかに動物病院に連絡してください。発熱、下痢、けいれん、腹部の膨らみなど他の症状がないかも注意深く観察し、診察時に獣医師に伝えられるようにまとめておくと安心です。

下痢や震えが起こる

愛犬が泡を吹くだけでなく、下痢や震えも同時に見られる場合は、非常に危険な状態である可能性が高く、速やかに動物病院を受診する必要があります。

下痢は消化器系の異常を示しており、感染症、腸炎、腎不全、膵炎などが原因となることがあります。泡を吹く嘔吐と下痢が続く場合は、体内で重度の炎症や感染が起きている可能性があり、脱水症状に陥るリスクも高まります。

また、震えは原因がさまざまで、中毒、神経系の病気(てんかん、脳炎など)、腹痛、低血糖、発熱、低体温、低カルシウム血症などが考えられます。特に、泡を吹く、下痢、震えといった複数の症状が同時に現れる場合は、中毒や神経疾患、あるいは重篤な全身性疾患が疑われるため、緊急性が高いと判断し、迷わず獣医師の診察を受けましょう。

診察を受ける際には、吐しゃ物や排泄物を持参したり、症状が出始めた時間・経過・他の異常な行動がないかなどを記録して伝えると、診断や治療に役立ちます。

てんかんの可能性は?てんかんの基礎知識

てんかんの可能性は?てんかんの基礎知識

愛犬が突然痙攣したり泡を吹いたりする場合、てんかん発作の可能性も考えられます。てんかんは犬に比較的多く見られる神経疾患のひとつであり、基礎知識を持っておくことで、発作が起きた際に冷静に対応し、愛犬をしっかりサポートできるようになります。

てんかんとは

てんかんは、脳の神経細胞が異常な電気信号を繰り返し発することによって、けいれんや意識障害などの発作を引き起こす慢性的な脳の病気です。通常、脳は「興奮」「抑制」のバランスを保って働いていますが、何らかの原因でこのバランスが崩れ、神経細胞が過剰に興奮すると発作が生じます。

発作は多くの場合一時的なもので、時間が経つと自然に収まることがほとんどですが、繰り返し起こるのが特徴です。発作の現れ方はさまざまで、全身に強いけいれんが出ることもあれば、体の一部に限定して現れることもあります。

てんかんは大きく分けて、遺伝的要因が関わる「特発性てんかん」と、脳腫瘍や脳炎、外傷など明らかな脳の異常が原因となる「構造性てんかん」に分類されます。いずれの場合も、飼い主にとっては大きな不安が伴いますが、正しい診断と治療、そして発作時に冷静に対応する知識を持つことが重要です。

てんかんの発症率

犬におけるてんかんの発症率は犬種や遺伝的背景によって異なりますが、一般的には全犬種の約0%〜5%とされています。犬の個体数の約0.75%が罹患していると推定する情報や、純血種では5%に達する可能性を指摘する情報もあります。特に以下の犬種は、てんかんを発症しやすい傾向があるといわれています。

・イタリアン・グレーハウンド
・ボストン・テリア
・ペキニーズ
・シベリアン・ハスキー
・アメリカン・コッカー・スパニエル
・トイプードル
・ビーグル

これらの犬種は、遺伝的要素によって「特発性てんかん」を発症するリスクが高いと考えられています。

また、てんかんは年齢問わず発症する可能性がありますが、特発性てんかんの場合は生後6ヶ月〜6歳までに初めて発作が見られることが多いとされています。愛犬がてんかんになりやすい犬種に当てはまる場合や、過去に発作を起こしたことがある場合は、日頃から注意深く観察し、少しでも異変があれば早めに獣医師に相談することが大切です。

てんかんの種類

犬のてんかんは原因によって大きく3つに分類されます。

1.「特発性てんかん」
脳に明らかな異常が見つからないにもかかわらず発作が起こるタイプです。遺伝的要因が関与していると考えられていますが、正確な原因の特定は難しいことが多いです。

2.「構造性てんかん(旧:症候性てんかん)」
脳の炎症、外傷、腫瘍、脳血管障害、水頭症など、脳に明確な病変がある場合に引き起こされるてんかんです。原因が脳の病変そのものであるため、特発性てんかんよりも深刻化しやすく、命に関わる危険性も高いとされています。

3.「反応性てんかん」
脳に構造的な異常はありませんが、低血糖、腎不全、肝不全、ミネラルバランスの異常、熱中症、中毒など、全身の代謝異常やその他の病気によって二次的に脳に過剰な興奮が生じててんかん発作が起こるタイプです。

このように種類を理解しておくことは、正しい診断・治療を受けるため、そして発作時に適切に対応するために非常に重要です。

泡を吹いたらてんかんの可能性がある?

犬が泡を吹いたからといって、必ずしもてんかん発作とは限りません。泡を吹くこと自体は、多量のよだれが泡状になったり、嘔吐時に唾液や胃液が混ざって泡立つことで起こる生理現象でもあります。

例えば、ドッグランで他の犬と興奮して遊んだり、大好物を目の前に興奮しすぎると、大量のよだれが分泌され口の周りが泡だらけになることがあります。このような場合は興奮が収まれば自然と消えるため、過度に心配する必要はありません。

一方で、泡を吹く症状が、意識の喪失、全身の痙攣、手足の硬直、失禁、脱糞など、てんかん発作に典型的な症状と同時に見られる場合は、てんかんの可能性が非常に高くなります。

泡を吹く以外に異常がないかを注意深く観察し、もし他の症状が伴っている場合は、速やかに動物病院を受診するようにしましょう。

てんかん発作の症状

てんかん発作の症状

てんかん発作の症状は多岐にわたり、体の一部だけに出る軽度なものから、全身に強く現れるものまでさまざまです。初めて発作を目の当たりにすると飼い主さんは大きく動揺してしまうかもしれませんが、あらかじめ発作時の症状を理解しておけば冷静に対応でき、獣医師に適切な情報を伝えることができます。

全身性発作

犬のてんかん発作の中でも最も一般的なタイプのひとつが全身性発作です。脳全体に異常な興奮が広がり、発作が全身に現れるのが特徴です。このとき犬は突然意識を失い、横たわって手足を激しく痙攣させたり、体が硬直して突っ張ったりします。意識がないため飼い主の呼びかけにも反応せず、多量のよだれを垂らして口から泡を吹くこともよく見られ、失禁や脱糞を伴うこともあります。

発作は通常1〜3分程度で自然に収まることが多いですが、5分以上続いたり、意識を取り戻す前に次の発作が起きる場合は「重積発作」と呼ばれ、脳に深刻なダメージを与える可能性があり、緊急性が高いとされます。愛犬が全身性発作を起こした際には、安全を確保しつつ発作の様子を観察し、必要に応じて速やかに獣医師に連絡することが重要です。

部分発作

部分発作は、脳の一部に異常な興奮が起こり、体の一部にだけ症状が現れるタイプです。全身性発作とは異なり、意識が保たれていることが多いのが特徴ですが、中には意識がもうろうとすることもあります。

症状はさまざまで、顔の一部(目元や口元)がピクピク痙攣する、手足が引きつるように動く、口をクチャクチャと咀嚼するような動き(チューインガム発作)、一点を見つめる、ハエを追うように空中を噛む、多量のよだれを垂らすなどがあります。

また、不安そうに落ち着きがなくなったり、短時間だけ性格が変わるといった行動異常が見られることもあります。部分発作は症状の範囲が限定されているため見逃されやすいですが、愛犬のちょっとした変化に気づくことが、早期発見につながります。普段からよく観察し、小さな異変でも記録しておくことが大切です。

てんかん発作が起きた時の対処法

てんかん発作が起きた時の対処法

愛犬がてんかん発作を起こすと、飼い主はついパニックになりがちです。しかし、冷静な対処こそが愛犬の安全を守り、発作の様子を正確に把握するために不可欠です。

発作時の対応

愛犬が発作を起こしたら、まず落ち着いて行動することが大切です。

・体を押さえたり、声をかけたりしない
無理に体を押さえたり呼びかけたりすると、かえって興奮を強めて危険になる場合があります。

・安全を確保する
周囲に家具の角や段差など、ぶつかって怪我をする恐れがあるものがないか確認しましょう。危険なものがあれば、愛犬をそっと安全な場所に移動させるか、周囲から危険物を取り除いてください。

・口の中に手を入れない
口から泡を吹いたりよだれを垂れていても、口の中に手を入れるのは絶対に避けてください。誤って噛まれてしまう危険があります。

・発作の記録を残す
「全身性か部分性か」「どの部分が痙攣しているか」「意識はあるか」「泡を吹いているか」「発作の持続時間」など観察し、可能であればスマートフォンなどで動画に撮っておくと診断に役立ちます。

・緊急時の対応
発作が5分以上続くあるいは意識を回復する前に次の発作が起こる場合は「重積発作」と呼ばれ、脳に深刻なダメージを与える危険性があるため、ただちに動物病院に連絡し指示を仰ぎましょう。

発作が落ち着いた後の対応

発作が収まった後も、愛犬は一時的に混乱したり、ぼんやりしたり、興奮した状態になることがあります。これを「発作後症状」と呼び、数分から数時間続くことがあります。

・安心させる
まずは優しく声をかけ、静かで落ち着ける環境を整えましょう。薄暗く静かな場所で休ませてあげると回復が早まります。

・休養をとらせる
発作は体力を大きく消耗するため、無理をさせずゆっくりと休ませてあげてください。

・水や食事の与え方に注意
発作後は一時的に食欲が増したり、喉の渇きが強くなることがありますが、いきなり大量に与えるのは控えてください。胃腸への負担をかけます。少量の水から始め、落ち着いてから少しずつ食事を与えましょう。

・発作の記録を残す
発作の種類、持続時間、頻度、発作前後の様子などをメモして獣医師に伝えることが、今後の診断・治療に役立ちます。発作記録をつけることで、適切な薬の調整や治療計画を立てる大きな助けになります。

動物病院を受診すべきケース

てんかん発作は症状や頻度によって緊急性が異なります。以下のような場合は、速やかに動物病院を受診してください。

・発作が5分以上続く(重積発作)
脳に深刻なダメージを与える可能性があり、一刻を争う緊急事態です。

・短時間で複数回発作を繰り返す(群発発作)
脳への負担が大きく、命に関わる危険性があります。

・初めててんかん発作を起こした場合
原因を特定し、適切な治療を開始するためにできるだけ早く獣医師の診察が必要です。

・その他の異常を伴う場合
意識の混濁が続く、呼吸が苦しそう、ぐったりしている、体温が異常に高い、嘔吐や下痢を伴うなど。これらは、てんかん以外の重篤な病気が隠れている可能性を示唆していることがあります。

受診する際は発作の様子をスマートフォンなどで動画に撮っておくと、獣医師が正確な診断をするうえで非常に役に立ちます。

★★愛犬に合った食事を選ぼう!★★
【獣医師×食育指導士共同監修】★特許申請中★
▼全30種類から選べるイヌメシ▼

イヌメシ

まとめ

愛犬が泡を吹く姿を見たら、多くの飼い主が強い不安を感じるでしょう。その原因は、空腹や興奮といった一時的なものから、熱中症・中毒・てんかんなどの深刻な病気までさまざまです。

空腹や興奮による一時的な泡であれば、通常は心配いりませんが、白い泡を吐く以外にぐったりしている、下痢や震えを伴う、嘔吐物に血が混ざっているなどの症状が見られる場合は、緊急性が高いため、すぐに動物病院を受診しましょう。

特にてんかん発作では、全身の痙攣や意識の喪失とともに口から泡を吹くことがあります。発作の持続や頻度・重症度によっては脳にダメージを与える可能性があるため、早めに獣医師の診察を受け、適切な診断と治療を受けることが大切です。

愛犬の異常に気づいたら、慌てずに冷静に観察し、必要に応じて速やかに専門家の助けを求めることが、愛犬の健康と命を守る第一歩となります。

一覧へ戻る

ご利用ガイド Guide

  • ご注文方法

    ご注文方法

  • お届け

    お届け

  • ご注文キャンセル

    ご注文キャンセル

  • 返品・交換

    返品・交換

  • お支払い

    お支払い

読み込み中... 読み込み中...

定休日