慢性膵炎とは?急性膵炎との違いについても解説
犬の膵炎には、急性膵炎と慢性膵炎の2種類あります。
慢性膵炎といっても、急性膵炎との違いがわからない、という飼い主さんも多いのではないでしょうか?
慢性膵炎は、組織の線維化や委縮など、膵臓の不可逆的な変化を伴う膵炎です。
一方で急性膵炎は不可逆的な変化を伴わない、膵臓の自己消化が起こることで発生します。
慢性膵炎は軽度の症状ですが、少しずつ膵臓に炎症が起こり、膵臓が硬くなっていく病気で、腹痛などが起こることがあります。
重症化するとと膵臓の消化液が分泌できなくなる膵外分泌不全や糖尿病になる可能性もあります。合併症になることも多く死亡することも多く早期発見が重要になります。
慢性膵炎の症状
慢性膵炎は膵臓に炎症が起こる病気ですが、急性のように突然ひどい症状をもたらすわけではなく、軽度の症状が長期間にわたり持続します。
また、無症状である犬も多く、症状が出ていたとしても飼い主さんとの日常生活の中で慢性膵炎を発見することは難しいです。
具体的な症状としては、
- 食欲不振
- 体力が落ちる
- 嘔吐、下痢
- 脱水症状
などがあります。
主に食欲不振、嘔吐や下痢の症状がみられます。
食欲不振は、以前と比べると食べなくなったなと感じる程度であることが多く、ほとんどの場合そのまま見過ごしてしまいます。
嘔吐や下痢は犬の症状の中でも目立つ症状です。
以前に比べて体調が良くないと感じられる状態が続いて、その上でこうした症状が出たら慢性膵炎に限らず、何らかの病気の疑いがありますので動物病院で診断してもらうと良いです。
慢性膵炎が急にひどくなり、症状が強く出ることもあります。
たとえば、ひどい嘔吐をしたり痛みが強く出て苦しむ、という症状です。
特に痛みが強くなりますので、お腹を地面に触れないようにお尻を高く上げる様子を続けているといったことも見られます。
重症化し膵臓の周囲の組織にまでダメージを受けると、多臓器不全などを起こし死亡率が上がるのでなるべく軽度の症状が出たときから注意が必要です。
慢性膵炎の予防法は?
慢性膵炎になる原因は明確に分かっていないことも多いです。
それでも、統計的になりやすい犬種というのは分かっています。
具体的には、コリーやイングリッシュ・コッカースパニエル、ボクサーなどがあります。
こうしたリスクの高い犬種については、定期的に動物病院に検査に行くなどして事前対策をしておくと良いです。
また、膵炎は肥満傾向にあったり糖尿病を患っていたりすると、膵炎になる危険性が高まるとされます。
そのため、食事には普段から気を付けたいものです。
栄養バランスを整え、特に高脂肪食は避けましょう。
もちろん、脂肪を摂取することは栄養バランスの観点から重要なのですが、おやつなどの高脂肪フードは注意が必要です。
また、適度な運動をさせることも大切です。
肥満を予防することが結果的に慢性膵炎の予防につながりますし、肥満が原因で起きるその他疾患にも効果的です。
慢性膵炎の治療法
慢性膵炎自体を治す薬はありませんので、基本的には症状を抑えることと、病気の進行を防ぐことがメインとなります。
低脂肪の食事をとる
慢性膵炎自体の改善には、低脂肪の食事への切り替えが求められます。
膵臓は脂肪などの消化を行う酵素を出す臓器ですので、脂肪摂取を控えることで膵臓を休ませることができるわけです。
こうして機能を回復させたり、炎症を抑えたりすることができます。
少なくとも膵炎の症状が出ている時には、療法食と呼ばれるかなり低脂肪のドッグフードがありますので、それを使うことが多いです。
動物病院で勧められるものを利用すると良いでしょう。
食事以外のおやつについては、多くの市販製品は脂肪が含まれているので、獣医師に教えてもらいながら適切なものを選ばないといけません。
制吐剤や鎮痛剤
膵炎には特効薬がありません。
よって、低脂肪食に切り替え肝臓を休ませる以外は対症療法(病気の症状を緩和する)が主になります。
嘔吐や痛みの症状が強く出ていたなら、制吐剤や鎮痛剤で緩和します。
また、併発する病気がある可能性もあるので血液検査などで検査をしていきます。
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