愛犬が肝臓の数値が高いと言われてしまったら?注意すべき数値は何があるの?
2020.08.25犬の健康診断で肝臓の数値が高いと指摘されたことはありませんか?
肝臓は体の中で非常に重要な臓器であり、様々な機能を担っています。
肝臓の数値が高いと聞くと、多くの飼い主さんは心配になるかもしれませんが、すべてが異常で病気であるわけではありません。
正しい知識と理解に基づいた検査項目の解釈が必要です。そこで、まずは肝臓の機能と仕組みを理解し、適切な対処法について考えてみましょう。
肝臓の働きについて
犬の肝臓には大きく3つの役割があります。
・体内に摂取された栄養素を合成・貯蔵する働き
・胆汁を分泌する機能
・有害物質を無毒化し、体外に排出する機能
これらの働きは、犬の健康にとって非常に重要なものです。
肝臓の数値が高いという結果が出た場合でも、適切な対処を行うことで病気を予防することができます。
犬の肝臓の重要性を理解し、健康診断の際には必ず検査を受けるようにしましょう。
血液検査の検査項目について
肝臓は、「沈黙の臓器」と言われる様に、体にとって大切な役目を担っていながら再生能力の高さが逆に災いし、疾患があったとしても症状が出る頃にはかなり進んでしまっている事が多いです。
こうした事態を防ぐためにも定期的な健康診断が欠かせないのですが、その中でも血液検査が重要になってきます。
しかし、多くの役割を担っているだけに数値の異常が必ずしも肝臓の異常とは限らないのも事実です。
検査項目をしっかりと理解をし、適切な対処を医師と相談し行っていくことになります。
実際の血液検査の項目にある、ALP、GGT、GOT、GPTの4つの肝酵素に注目していきます。
①ALP(アルカリフォスファターゼ)
肝臓や腎臓、骨、腸などで生成された物質は、肝臓に運ばれて胆汁として分泌されます。
しかし、この胆汁の流れが悪くなったり、上記の臓器が壊死・修復を繰り返す場合には、ALPの血液中濃度が高くなると言われています。
②GGT(γ-グルタミルトランスフェラーゼ)
犬の体内には、細胞膜に結合する形で存在するGGTという酵素が全身に分布しています。
このGGTは、犬の肝臓では主に胆管の細胞膜に存在するため、血液中に流れ出る場合は主に胆管周辺に異常があることを示唆しています。
③GOT(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ)
犬猫たちの全身の細胞に含まれている酵素です。
多く含まれている細胞に、肝細胞、赤血球、心筋細胞、骨格筋細胞などが挙げられ、GOTが血液中で上昇していることは、これらの細胞のどれかが壊れていることが示唆されます。
④GPT(グルタミン酸ピルビン酸転移酵素)
肝細胞に含まれている量が他に比べて多いため、この数値が血液中で上昇していると、肝臓の細胞が壊れているかを計る基準になります。
この中ではGPTのみ肝臓にある量が多い酵素ですが、それ以外に関しては他の臓器にも多くの量があるので、これらの数値が高い=即肝臓が悪い、疾患があるというわけではないことが分かります。
検査項目の数値が高くなる要因について
健康診断において、前日から絶食を余儀なくされることがあるように、犬の血液検査の数値も行動や体調によって大きく変動することがあります。しかし、数値が高いからと言ってすぐに疾患があるわけではありません。
一時的な要素として、食事、サプリメント、ストレス、薬、持病が検査項目に影響することがあります。
特に、食後に検査を行った場合、食事の栄養素が肝臓に流れるため数値が高くなる傾向があります。また、ストレスを感じると数値が上昇することがあります。
骨の疾患がある場合には、酵素が骨でも生成されるため、検査項目の数値が高くなる傾向があります。
これらの理由から、「検査結果の数値が高い=すぐに対処をする」というわけではありません。
一時的な上昇であるかどうかを確認するために、後日再検査を行い、原因を特定し、適切な対処を行う必要があります。
人間と同様に、犬の健康診断も重要であり、定期的な検査が必要です。
肝臓の数値が高い場合の対処について
機能の数値が高い場合、必ずしも疾患があるとは限りません。肝機能の数値を下げるためには、まず一時的な上昇でないか確認する必要があります。
その際、当日の体調やストレスなどを考慮し、日常的に摂取している食事やサプリメント、服用している薬などを確認します。
また、直近で変更したものがないかどうかも確認し、原因となっていそうなものを一時的にストップする必要があります。
再検査などの対処が必要な場合は、獣医師に相談して適切な対処を行いましょう。
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