犬の膵炎の治療方法、手術費用はどれくらいかかるの?
愛犬に膵炎の疑いがある場合は、まずかかりつけのクリニックに相談することが大切です。
膵炎は初期段階において、下痢や嘔吐、腹痛といった消化器系の疾患と同様の症状が見られます。
素人の目で判断するのは非常に難しいので、まずは担当医の問診や検査などを受け、指示を仰いでもらいましょう。
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膵炎で行う検査はどのように行われるの?
検査では、問診をはじめ血液検査や超音波検査、レントゲン検査などを行い、他の消化器系の疾患ではないかを確認していきます。
問診では医師に愛犬の家での状態をしっかり説明し、適切な診断ができる情報を提供しましょう。
また血液検査では、犬の血液を遠心分離器にかけます。
膵臓の細胞に異常があると、血液中の脂肪消化酵素の一つである、リパーゼが増殖します。
そのためこのリパーゼの量が膵炎を診断する目安の一つになっています。
また、レントゲンや超音波検査では、膵臓だけでなくまわりの臓器の異変も確認します。
膵炎が重度になっている場合は、周辺にある肝臓や十二指腸、胃の周辺が白っぽく映ります。
また胃の周辺にある脂肪組織がギラギラしている場合も膵炎の可能性があります。
膵炎の治療方法は?
では実際に膵炎であると診断された場合は、どのような治療方法があるのでしょうか。
膵炎には特効薬がなく、膵臓を安定させるための内科的治療が施されます。
その治療法と点滴や投薬による治療です。
点滴は炎症や痛みをおさえ、膵臓をはじめ身体全体の機能を改善します。
並行して、腹痛を抑える痛み止めや、嘔吐を抑える吐き止めの投薬も行います。
次に、絶食絶水を行います。
期間は3日前後で、絶食と絶水をさせることによって、膵臓の機能を休めるのです。
膵臓を安静にさせることによって、膵臓の酵素を刺激させないようにします。
嘔吐がおさまってきたら、水分から投与を開始します。
食事も療法食へ切り替えて、低脂肪の食事を与えるようにします。
このような膵炎の治療は、1週間ほど入院が必要となる場合もあります。
とくに重度の場合や合併症を引き起こしている場合は、集中治療行うため、入院は避けられないでしょう。
嘔吐や下痢が徐々に落ち着き、食欲が出てくるようになった段階で退院となり、自宅での投薬治療に切り替わっていきます。
また膵炎では腫瘍ができている場合があり、手術が必要になります。
治療費用の相場は?
膵炎を治療する上で発生する費用は、病院や症状によって異なります。
軽症で入院の必要がない場合における費用の相場は2~3万円程度です。
また入院が必要となる場合は、少し値段が上がり5万~10万円となります。
さらに重症や手術が必要な場合は、10万~15万円まであがります。
ペット保険などに入っている場合は、膵炎も補償対象になっている場合があります。
突然の出費に対応できるよう、保険の加入なども検討しておくといいかもしれません。
膵炎の治療後に気をつけたい日常のケア
膵炎の治療を終えた犬は、食事に気を配りながら、一定期間薬を飲み続ける場合があります。
とくに手術を受けた犬の場合は、退院後の食事などについて、主治医と確認しながら、毎日のケアを考えてあげることが大切です。
膵臓に負担をかけないように、脂肪分の少ない食生活を意識するようにしましょう。
中でも糖分や脂肪分の多い食事は、過剰摂取にならないように気をつけなければなりません。
また治療によってせっかく回復しても、膵炎は再発する可能性もあります。
さらに症状が重度の場合は、膵臓だけでなく各臓器において合併症が起きている可能性もあります。
合併症が起きている場合は、同時進行でそれらの治療も進めていかなくてはなりません。
また再発した場合は、再び絶食絶水を行わなければならない場合もあります。
とくに膵炎の症状である、嘔吐や下痢が見られた場合は、再び消化器官に何らかの異常をきたしている可能性があります。
「この間治療したから大丈夫」と考えるのではなく、日々の健康状態を観察することを心がけましょう。
まとめ
膵炎は、犬にとっては珍しい病気ではなく残念ながら膵炎には直接的な予防法はありません。
ただし症状が軽ければ適切な治療を行うことで、しっかりと回復が望める病気です。
そのため、気をつけなければならないのは、日頃の健康管理です。
膵炎を発症させにくくするためには、食生活の見直しは大変重要です。
人間の食事を分け与えたり、拾い食いをさせたり、好物ばかり与えたりすることは、犬の健康を損なうことにも繋がります。
太り過ぎや運動不足に注意し、健康状態に気を配るようにしましょう。
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