犬は夜行性って本当?夜に活発になる理由とは

「犬は昼より夜のほうが活発になるのはなぜ?」と疑問を抱いている方も多いのではないでしょうか。

結論から述べると、犬はもともと夜行性の動物なため、昼に比べ夜のほうが活発になりやすいと言われています。

そこで本コラムでは、犬が夜に活発になる理由を深掘りしていきたいと思います。併せて夜行性の犬を落ち着かせるコツも紹介しているので、是非最後までご覧ください。

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犬はもともと夜行性な理由

冒頭でもお伝えしましたが、犬はもともと夜行性の動物です。

なので、夜に活発になるからといって病気を心配する必要はありません。

犬として当たり前の習性です。

では、犬が夜行性の理由を詳しくみていきましょう。

祖先がオオカミだったから

犬の夜行性の習性は、祖先であるオオカミから受け継いだものです。

オオカミは夜行性の捕食者であり、効率良く狩りを行うために、日中の暑さを避けていました。

オオカミの特性は、犬にも受け継がれ、夜になると活動的になる傾向があります。

もちろん、現代の家庭犬は必ずしも夜行性とは限りませんが、夜に活発になるのはオオカミの遺伝的な要素に起因することが多いです。

気温が過ごしやすいから

とくに夏場の暑い日中は犬にとって過酷な環境であり、体温調節が難しくなります。

そのため、犬は涼しい夜間に活動することで、体温を適切に保ちやすくします。

祖先であるオオカミも同様に、夜間に狩りを行うことでエネルギーを効率よく消費し、日中の暑さから身を守っていました。

祖先となるオオカミの習性が現代の家庭犬にも受け継がれており、夜に活動的になるのは自然なことです。

気温が落ち着く時間帯に活動することで、犬はストレスを軽減し、健康を維持できます。

このため、夜間の活動は犬にとって理にかなった行動と言えるでしょう。

夜の視覚能力が高いから

犬は夜目が利く動物です。

犬の目にはロドプシンという光を感じる物質が多く含まれており、低照度条件でも物を見る能力を向上させます。

また、犬の目にはタペタムという反射層があり、光を再利用することで夜間視力をさらに強化します。

以上の理由から、犬は人間より夜目が利くのです。

犬は夜の視覚能力が高いため、犬は夜間に獲物を探したり、周囲の環境を安全に確認できます。

夜目が利く犬にとって、夜の暗闇は活動における障害とはならないのです。

飼い主さんの悩みを解決!夜に活発になる犬の対処法

夜に活発になる愛犬の対処法に「困っている」という方も少なくないでしょう。

そこでいくつかの事例から、対処法を紹介します。

夜に愛犬のテンションが高くなる

夜に愛犬のテンションが高くなる原因として、日中の運動不足や刺激不足が考えられます。

犬はエネルギーを発散しきれないと、夜に余ったエネルギーが爆発してしまうのです。

対処法として、日中に十分な運動をさせてあげてください。

散歩や遊びを通じて体力を消耗させることで、夜のテンションを抑えられるでしょう。

夜に愛犬がウロウロする

夜に愛犬がウロウロするのは、日中の運動不足や不安感、退屈さが考えられます。

散歩やコミュニケーション不足はもちろんのこと、環境の変化や見知らぬ音が犬の不安を引き起こし、ウロウロと歩き回ることがあります。

愛犬の運動不足や不安感を解消してあげるためにも、日中に十分な運動とコミュニケーションを提供してあげましょう。

運動を通じてエネルギーを発散し、適切なコミュニケーションによって愛犬の不安感を払拭できます。

夜に部屋を真っ暗にしてもいいの?

夜に部屋を真っ暗にすることは、犬にとって問題ありません。

多くの犬は暗闇でも安心して眠ることができ、完全な暗闇はむしろ自然な状態です。

しかし、一部の犬は暗闇に対して不安を感じる場合があります。

その場合、微かな夜灯を使用してみると良いでしょう。

夜間の活動を制限し、犬がリラックスして眠れるような環境を整えることが大切です。

インターネット上で「部屋を真っ暗にすると犬がかわいそう」という意見を見かけます。

しかし、犬にとって暗闇=かわいそうというイメージは誤りです。

本来、犬は夜目が利く動物のため、部屋を真っ暗にしても問題ありません。

夜に子犬が寝てくれない

夜に子犬が寝てくれないのは、環境の変化や新しい場所に対する不安が原因であると考えられるでしょう。

とくに新しい家に来たばかりの子犬は慣れるまで時間がかかることがあります。

対処法としては、安心感を与えるために、飼い主の匂いがついた毛布やぬいぐるみを使うと良いでしょう。

また、日中に十分な運動をさせ、エネルギーを発散させることも重要です。

夜行性の犬が人間の生活のリズムに合わせて大丈夫?

夜行性の習性を持つ犬を人間の生活リズムに合わせることは可能です。

ただし、人間の生活のリズムに慣れさせるにはいくつかの工夫をしましょう。

まず、犬がエネルギーを十分に発散できるよう、日中の散歩や遊びの時間を増やしてください。

適度な運動は犬のストレスを軽減し、夜に落ち着いて過ごす手助けとなります。

また、夜間には静かで安心できる環境を整えることが必要です。

さらに、犬の食事やトイレの時間を定期的に設定し、日中のルーチンを確立することで、犬の体内時計を徐々に調整できます。

愛犬を人間の生活リズムに慣れさせる際に焦りは禁物です。

夜に愛犬が寝ないからといって、叱らないようにしてあげてください。

夜行性の犬を落ち着かせるコツ

夜行性の犬を落ち着かせる4つのコツを紹介します。

かんたんに実践できるコツばかりなので、今日からチャレンジしてみてください。

犬の寝床を清潔にしてあげる

清潔で快適な寝床は、犬がリラックスして休息できる環境を提供します。

犬はキレイ好きな動物のため、寝床が清潔でないとストレスを感じ、リラックスできません。

愛犬を落ち着かせるためにも、寝床を定期的に清掃し、清潔にしてあげましょう。

部屋を暗くする

夜行性の犬を落ち着かせるために部屋を暗くすることは効果的です。

暗い環境は犬の自然な睡眠リズムを促進し、リラックスさせるのに役立ちます。

明るい照明を避け、落ち着いた雰囲気を作ることで、愛犬は安心して眠りにつけるようになるでしょう。

寝床に飼い主の匂いがついたものを置いてあげる

犬は飼い主のことが大好きです。

愛犬にとって飼い主は大事なパートナーであり親でもあります。

そのため、信頼する飼い主の匂いがついた衣服や毛布を置くことで、犬は飼い主の存在を感じ、リラックスできます。

とくに新しい環境に慣れさせる際や、不安を感じやすい犬にとって有効な手段です。

犬は嗅覚が鋭く、匂いによって安心感を得るため、匂いがついたアイテムは心地よい眠りをサポートします。

寝床に触り心地の良いクッション等を置いてあげる

寝床に触り心地の良いクッションやブランケットを置くことは、犬が快適に眠れる環境を作るのに役立ちます。

柔らかい素材や温かみのある生地は、犬に安心感とリラックスをもたらすでしょう。

また、愛犬の体にフィットするようなサイズや形状のクッションを選ぶことで、より良い寝心地を提供できます。

以上の配慮により、犬が夜間に安らかに休息でき、ストレスや不安の軽減につながるでしょう。

犬の健康と幸福をサポートするためにも、寝床の快適さを大切にしてあげてください。

まとめ

いかがでしょうか。

なぜ、犬が夜に活発になるのか理解できたのではないでしょうか。

結論として、犬の夜行性は祖先のオオカミから遺伝的に引き継いだものとなります。

そのため、夜になると活発に動き出す子が多いのです。

だからといって、厳しく叱りつけてはいけません。

もともとの習性であることを念頭に入れ、徐々に人間の生活リズムに慣れさせてあげてください。

「なかなか人間の生活リズムに慣れてくれない」とお困りの方は、本コラムで紹介した「夜行性の犬を落ち着かせるコツ」を実践してみることをおすすめします。

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暁彦松井

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