今はすっかり元気になった私の愛犬も子犬の頃からアレルギー性皮膚炎に悩まされていました。愛犬が苦しむ姿は本当に辛いですよね。そのかゆみは一体何が原因なのか見ていきましょう。
目次
愛犬の症状でこのようなことはありませんか?
- 激しく痒がる
- 脱毛や発疹がある
- 前肢をずっとなめている(指の間が赤くなっている)
- しきりに耳を気にする
- 下痢や嘔吐が続く
まずはシャンプー
犬の皮膚は人間のような汗腺はありませんが、脂は分泌していますので夏場の湿気が多い時期はそれがベタベタし細菌が繁殖しやすくなります。よくシャンプーをして乾燥させ清潔に保つようにしましょう!
アレルギー性皮膚炎とは
- アレルギーとは
- ある種の物質(アレルゲン)が体内に入ることにより起こる、その物質に対する特定の免疫学的過敏症をいう。
- 「周囲環境」:花粉やハウスダスト、カビ、羊毛、ダニを吸引
- 「食生活」:穀物(トウモロコシ・小麦・大麦など)や添加物
- 最初の症状が3歳までで見られることが多い
- 季節性がある(春から夏にかけて症状が悪化する)
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人間だけではなく犬にもアレルギーがあります。よくコップに例えられますが、水を入れすぎたコップから水があふれるかのように体の許容量を超えたアレルギーの原因が体に様々な症状を出します。
アレルギーの原因になるもの
犬のアレルギーの原因は大きく分けて「周囲環境」「食生活」「遺伝性」の3つに大別されます。「周囲環境」はさらに「空気浮遊物」「体に触れるもの」「精神的ストレス源」の3つに分かれます。
特に多いのはこれ!!
周囲環境のアレルゲン
空気浮遊物(花粉/ハウスダスト/カビなど)
春から夏にかけて症状が特に悪化する場合は花粉を疑います。
※気温や湿度によって症状が悪化するワンちゃんもいますので断定することは難しいです。
体に触れるもの(草木/ダニ/毛布クッションやソファなどの敷物/シャンプー/合成樹脂製の食器/首輪など)
体の下面、四肢や顎の下などにひどい症状が見られる場合はこの接触性のアレルゲンを疑います。例えば散歩の時に草むらにガ〜っつ入っていくワンちゃんもいるかと思います。散歩コースを変えてみたり、なるべく草地には入らずアスファルトの上を歩くようにして改善が見られるかの様子をみていきます。
また合成樹脂製の食器よりもステンレスのほうが比較的無難といえます。
精神的ストレス
こればかりは飼い主様とワンちゃんの問題になりますので、対策方法を述べるまでもありません。
毎日の散歩ができていないなど愛犬がストレスに感じていそうなことを見直しましょう。
・草地を避けて散歩をする
・部屋をまめに掃除する
・敷物や首輪を交換する
・食器をステンレスにする
など根気よく様子を見ながら、その子のアレルゲンは何なのかを特定していく必要があります
食生活のアレルゲン
食物アレルギー(食餌性アレルギー)と言われるもので、こちらもとても悩んでいるワンちゃんが多いアレルギーです。
周囲環境によるものか、食生活によるものかを見極める方法としてかゆみの他に以下の症状が見られた場合は食物アレルギーを疑います。
食物アレルギー独特の症状
・薬剤(抗ヒスタミン剤やステロイド剤)が効かない場合
・下痢や嘔吐が続く場合
また食物アレルギーには季節性はなく通年同じ症状といえます。
食物アレルギーを起こしやすい食べ物は
主なアレルゲンは食べ物に含まれるタンパク質と考えられています。
肉類(牛肉・豚肉・鶏肉)、穀物(トウモロコシ・小麦・大麦などの穀物)、大豆、卵、牛乳や人口添加物等が挙げられます。
市販のドッグフードは穀物がメイン+人工添加物どっさり
犬にとってアレルギーを引き起こしやすいと言われている穀物ですが、現在ホームセンターなどで販売されているドッグフードの多くは穀物がメインです。そして犬のような肉食動物には穀物類を完全に消化することはできません。犬の唾液にはアミラーゼ(でんぷん質の炭水化物を分解する酵素)を含まないからです。
また本来肉食の犬ですから穀物メインだと食い付きが悪くなるため人工的なフレーバーなどの添加物が多く含まれています。
食物アレルギーにおすすめのドッグフード
愛犬のアレルゲンとなっている食べ物が特定できればそれを除いた食生活にすることで改善が見込まれますが、上記のようなアレルギーを起こしやすい食べ物以外にもアレルゲンとなるものは様々で限定することは決して簡単ではありません。
ドッグヘルスアドバイザーとしておすすめのドッグフード(私の愛犬が愛用している穀物不使用=グレインフリーのものなど)を別の記事でご紹介していますのでご参考にしてください。
遺伝性
遺伝性のアレルギー性皮膚炎をアトピー性皮膚炎と言います。
アトピー体質のワンちゃんは生まれつきに皮膚が弱く、遺伝的に「アレルギーになりやすい体質」ということです。
皮膚病は基本的には原因が特定できれば「治る病気」とされていますが、このアトピー性皮膚炎は完治は難しい病気とされています。ただ上記のような周囲環境や食物アレルギーなどによる症状と非常に似ているため動物病院の先生と慎重に判断していく必要があります。
純血種は長年に渡り人間が狭い範囲で交配を繰り返したために、雑種犬よりもアレルギー限らず非常にデリケートな体質です。特に耳が垂れていたり耳毛が生えているコッカー・スパニエルのような犬種は外耳炎などが多い犬種です。
またパグのような短吻種(鼻ぺちゃ)は常に皮膚トラブルと付き合っていく覚悟が必要です。
飼い主さんが気をつけること
アレルギーの症状が出て、一番つらいのはワンちゃんです。
飼い主さんが神経質になりすぎてしまうと、そのピリピリがワンちゃんにも伝わりストレスで余計に悪化させてしまうことも有ります。
アレルギーは多くのワンちゃんが抱える悩みです。
穏やかに暖かく見守っていきましょう。
また動物病院の先生に症状を出来るだけ詳しく伝えられるように愛犬の変化を注意深くチェックするようにしましょう。