災害時の備えはできていますか?
地震、台風、ゲリラ豪雨。自然災害のニュースはもう珍しくありません。
避難生活は全く他人事ではなくなりました。
これまでもたくさんの方が避難生活を経験されました。今なお避難を強いられている方もおられます。
未経験であるなら、そういった多くの方の経験から学ばなければなりません。
あまり考えたくないことではありますが、ここでは、避難したときの愛犬の食事について考えたいと思います。
目次
災害時の愛犬のドッグフード
どれくらい備えるべき?
最低でも5日分は備えましょう。
ドッグフードの備え方
普段から食べなれているドッグフードを災害用にストックしておきましょう。
我が家ではストックの賞味期限が近づけば通常食に回しています。
(そしてストック用にまた買い足すといった具合です)

支援物資にドッグフードはある?
大きな避難所では、支援物資のなかにドッグフードもあります。
しかし、支援物資はありがたいものですが、期待や頼りすぎることは避けましょう。
慣れないフードはストレスとなり、下痢や嘔吐をすることも考えられます(避難所での下痢や嘔吐の処理は、周囲に気を遣うばかりでなく、処理自体が困難になります。)。
慣れたフードで少しでもストレスを緩和させてあげましょう。
また、低下した食欲がいつものように戻ってほしいからと、ウェットフードや味の強いおやつばかり与えることは避けましょう。
味を覚えると、通常食べていたフードに戻れなくなる可能性があります。
ドライフードでないとダメ?
ドライフードが望ましいでしょう。
ウェットフードは食べ残しを保存できす、衛生的にも周囲に迷惑をかけることになります。
普段からドライフードに慣れさせておきましょう。
食べないこは、普段のおやつに与えることから始めましょう。
療法食が必要か検討しよう
普段から療法食を利用している場合は、必ず備えるようにしましょう。
利用している療法食の保存期限がどれほどか確認しましょう。
また、代替できるフードはあるのかも、検討しておきましょう。
災害時の愛犬の水について
保存水はミネラルウォーターだけど与えて良いの?
避難生活で確保が難しいのが水です。
しかし、保存できる水は、ミネラルウォーターです。
長期保管した水道水は、飲料水として利用することはできません。
では、避難生活だからといって犬にミネラルウォーターを与えてよいのでしょうか?
普段の生活では水道水で十分です。
一方でミネラルウォーターは、「含まれるミネラル分により尿路結石になりやすくなる」と説明されてきました。
しかし、この説明には医学的な根拠が見当たりません。
ではなぜ、これまでこのような説明がされてきたのでしょうか。
それは、「日本の上水道環境であれば水道水で十分であり、あえてミネラルウォーターを与える必要はない」ということを言いたかったためです。
つまり、言い換えるなら「ミネラルウォーター全てがダメではない」ということです。
軟水と硬水について
では、どんなミネラルウォーターでも与えてよいのでしょうか。
実は、「軟水と硬水」にポイントがあります。
軟水とは、カルシウムやマグネシウムの金属イオン含有量が少ない水のことで、日本の水道水は軟水です。
一方、硬水とは、逆にカルシウムやマグネシウムの金属イオン含有量が多い水のこと。
欧米の水道水には硬水が多く、また、市販されているミネラルウォーターにも硬水があります。
それでは、欧米の犬は、日本に比べ尿路結石が多いのでしょうか。
そんなことはありません。
問題は、体が慣れている水かどうかです。
生まれながら軟水を利用しているのですから、軟水を保存するようにしましょう。
ミネラル分を気にしながら与えたくもありませんよね。
一般的に販売されている保存水(長期保存可能なミネラルウォーター)は軟水です。
硬水ではないことを確認し、犬に与える分まで考慮して保存するようにしましょう。
★軟水:0~60ml
★中軟水60~120ml以下
★硬水120ml以上
犬におすすめの軟水ミネラルウォーター
コンビニでも売っているお水で犬におすすめの軟水ミネラルウォーターをまとめました
★いろはす(硬度27.7)
★南アルプスの天然水(硬度30)
★六甲のおいしい水(硬度32)
犬の一日に必要な水分量の計算方法
犬の体重×0.75×135ml
少し幅がありますが最低量の目安にはなりますね。
私の犬は3.5kgなので
3.5×50=175ml
が最低量となります。
備えたい愛犬用の避難用具
- ドッグフード5日分
- ミネラルウォーター軟水5日間分
- 犬用食器
- ケージ
- リード
- トイレシーツ
- マナーパンツ
- 好きなおもちゃ
- においのついたタオル
- ペットの写真
愛犬が迷子になることを防ぐために
突然の災害に驚いて逃げてしまい、ペットが迷子になることがあります。保護された際に飼い主のもとに戻れるように
普段から迷子札などをつけましょう。
- 首輪と迷子札
- 鑑札と狂犬病予防注射済票
- マイクロチップ
これは狂犬病予防法で義務付けられています
15桁の個別識別番号が記録されたチップの事。獣医師により装着が可能です。
まとめ
多くの自治体では、愛犬と離れて避難生活を送ることになります。
満足に運動できない避難生活では、愛犬たちは食事が一番の楽しみになります。
そして、食事が一番飼い主とのつながりを感じる時間になるでしょう。
フードを適切に準備できれば愛犬のストレスは緩和されます。
愛犬が満足していれば、飼い主さんは周囲への気遣いも減るでしょう。
フードの保存は、飼い主さんのストレスも緩和することができるのです。
防災意識が高いうちに、是非、災害時のフードを備えるようにしましょう。
そして、お住いの自治体の避難所でのペットの扱いについて、自治体のホームページで確認してみましょう。
いざという時、この記事が多くの愛犬と飼い主さんの助けになれば幸いです。


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