犬が草を食べる原因は、空腹、胃のムカつき、食事バランス、退屈やストレス、草の味や食感を好む習慣など、1つに決めきれません。
少量を食べただけで、食欲や元気、便の状態が普段通りなら、すぐに病気と決めつける必要はありません。ただし、草を食べたあとに何度も吐く、下痢や血便がある、ぐったりする、除草剤や有毒植物を口にした可能性がある場合は、様子見ではなく動物病院へ相談する状態です。
この記事では、犬が草を食べる原因、危険な草や植物、食べた後の受診目安、散歩中に食べさせない対策まで整理します。
| 愛犬の状態 | 考えられる原因 | 飼い主の対応 |
|---|---|---|
| 少量食べただけで元気 | 草の食感・習慣・一時的な興味 | その場で止め、体調変化がないか見る |
| 食前や朝夕に食べやすい | 空腹・胃のムカつき | 食事時間や散歩前のおやつ量を見直す |
| 食べたあとに1回吐いて元気 | 胃への一時的な刺激 | その後の食欲・便・元気を観察する |
| 何度も吐く、下痢、血便、ぐったり | 胃腸不調、異物、毒性植物など | 草を食べた場所や植物をメモして動物病院へ相談 |
| 除草剤や有毒植物の可能性がある | 中毒リスク | 自己判断せず、早めに動物病院へ相談 |
目次
そもそも犬は草を食べて大丈夫なの?

犬が草を食べる行動自体は珍しくありません。少量を食べただけで、その後も元気・食欲・便の状態が普段通りなら、すぐに危険とは言い切れません。
ただし、散歩道や公園の草には、除草剤、農薬、他の動物の排泄物、ノミ・ダニ、有毒植物が混ざっていることがあります。問題は「草を食べたこと」だけでなく、「どこで食べたか」「食べた後に体調が変わったか」です。
外の草は積極的に食べさせない方が安心です。 草を食べる回数が増えたときは、食事・散歩・ストレス・体調のどれが関係していそうかを分けて見てください。
- 少量で元気なら、まずは食べた場所と体調を観察する
- 嘔吐、下痢、血便、食欲低下、ぐったりがある場合は相談する
- 除草剤や有毒植物の可能性がある場所では食べさせない
- 草を食べる頻度が増えた場合は、食事・散歩・ストレス・体調を見直す
犬が草を食べる原因

犬が草を食べる原因は、食べるタイミングや一緒に出る症状で見分けやすくなります。空腹、胃の不快感、退屈、ストレス、食事内容の変化を分けて見ると、対策を選びやすくなります。
食べるタイミングで原因を分けて見ることが大切です。
| 食べる場面 | 考えられる原因 | 一緒に見る症状 | 次の対応 |
|---|---|---|---|
| 朝や夕方の散歩前に食べる | 空腹・胃のムカつき | 黄色い泡を吐く、空腹時間が長い | 食事時間や散歩前のおやつ量を調整 |
| 草を食べたあとに吐く | 胃への刺激・胃腸不調 | 嘔吐の回数、食欲、便の状態 | 1回で元気なら観察、続くなら相談 |
| 散歩の終盤に食べる | 帰りたくない、退屈、注目行動 | 草むらで立ち止まる | 散歩コースや遊び方を変える |
| 食事変更後に増えた | フードが合わない、食物繊維や満足感の不足 | 軟便、食欲変化、体重変化 | 総合栄養食か、量が合っているか見直す |
| 毎回のように大量に食べる | 習慣化、ストレス、体調不良 | 嘔吐、下痢、元気低下の有無 | 生活環境と体調をセットで見直す |
空腹だから
犬が草を食べる理由の一つに「空腹」が挙げられます。
空腹時間が長い犬は、散歩中に草を口にしやすくなることがあります。特に朝の散歩前や夕方の散歩前など、食事から時間が空いているタイミングで草を食べる場合は、空腹や胃のムカつきが関係している可能性があります。
この場合は、散歩前に少量のおやつを与える、食事回数を見直す、夕食までの間隔を短くするなど、胃が空っぽになりすぎない工夫をします。
ただし、おやつを増やしすぎると肥満や栄養バランスの崩れにつながるため、空腹対策は「少量」と「食事量の調整」が前提です。
散歩から帰りたくないのサイン

散歩の終盤や帰宅ルートで草を食べる場合は、帰りたくない気持ち、退屈、飼い主の注意を引きたい行動が関係していることがあります。
この場合、草を食べるたびに飼い主が強く反応すると、犬にとって「草を食べると構ってもらえる」という学習になることがあります。
無理に引っ張るより、草むらから離れる、別のルートに変える、匂い嗅ぎの時間を作る、帰宅前に短い遊びを入れるなど、草以外に満足できる行動へ切り替える方が続けやすいです。
草を食べる行動を“構ってもらえる合図”にしないことが大切です。
栄養が足りていないから
食事内容が変わった後や、手作り食・一般食・おやつ中心の生活で草を食べる頻度が増えた場合は、食事バランスを見直す必要があります。
まず見るべきなのは、与えているフードが総合栄養食か、年齢や体格に合った量を食べられているか、おやつが多すぎて主食が減っていないかです。
草を食べるからといって、すぐに野菜を足すより、主食の内容と食事量を先に整えた方が判断しやすくなります。草を食べる前に、主食が総合栄養食かを見直してください。
総合栄養食かどうか迷う場合は、総合栄養食のおすすめドッグフード11選!市販・ウェットも徹底比較!総合栄養食の基準や一般食との違いまで解説も参考にしてください。
ストレス解消

犬が草を食べる理由として、ストレス解消の可能性も考えられます。
環境の変化や運動不足、飼い主とのコミュニケーション不足などが原因で、犬がストレスを感じることがあります。草を食べる行為が、こうしたストレスを紛らわせるための一時的な手段になっている犬もいます。
この場合、草を食べる行動が頻繁に見られると同時に、吠え癖、家具をかじる、落ち着きがない、留守番後に荒れているなど、他のストレスサインが出ることがあります。
普段の生活で愛犬にストレスがかかっていないか観察し、草を止めるだけでなく、退屈や不安の原因を減らすことを意識してください。
誤飲したものを吐くため
犬が草を食べる行動には、胃の不快感や消化できないものを吐き出そうとする反応が関係していることがあります。
草を食べることで胃が刺激され、吐き気につながる場合があります。ただし、草を食べて吐く行動が頻繁に起きる場合や、吐いた後も具合が悪そうな場合には、異物の誤飲、胃腸の不調、消化器系の病気などが隠れている可能性もあります。
嘔吐が続く場合は、様子見ではなく相談が先です。 食べた草の場所、吐いた回数、便の状態、元気や食欲の変化をメモして、動物病院へ相談してください。
犬が絶対に食べていけない植物の種類

散歩中に注意したいのは、草そのものだけではありません。花壇や庭先にある植物の中には、犬が口にすると嘔吐、下痢、ふらつき、けいれんなどにつながるものがあります。
特に、ユリ、チューリップ、スイセン、スズラン、ヒガンバナ、ツツジ、アジサイ、アイビー、ポインセチアなどは、庭や公園でも見かけることがあります。草を食べる癖がある犬は、草むらだけでなく、花壇や球根植物の近くにも顔を入れさせないようにしてください。
植物名が分からないときは、写真と症状を残して相談してください。
ツツジ科全般
ベニドウダン・ウラジロヨウラク・キバナシャクナゲ・トウヤマツツジ・ミネズオウ・ヒラドツツジ
→中毒の可能性
ハイビスカス
→下痢・嘔吐、食欲不振
ヒガンバナ
→嘔吐・下痢、呼吸困難
ジンチョウゲ
→下痢・嘔吐・心臓障害
ヨウシュヤマゴボウ
→嘔吐・下痢、昏睡状態
アイビー
→流涙・嘔吐・下痢・口腔の痛み・神経症状・呼吸困難・頻脈
ポインセチア
→嘔吐や下痢
スイセン
→流涎(よだれ)・嘔吐・下痢、血圧低下、心不全
アジサイ
→呼吸数の増加・興奮・痙攣
チューリップ
→皮膚炎・口内炎・心不全
ユリ
→嘔吐・食欲不振・震え・痙攣・腎不全
植物名が分からない場合は、無理に判断せず、食べた植物の写真、食べた量、食べた時間、出ている症状をメモして動物病院へ相談してください。
参考:長野県「食べると危険!有毒植物に注意しましょう!」、ASPCA「Toxic and Non-Toxic Plant List – Dogs」
食べてはいけないものの全体像を知りたい場合は、犬が食べて死ぬものはある?対策方法も合わせて解説も参考にしてください。
愛犬が草を食べようとした際に注意してほしいこと
散歩中に愛犬が目を離した隙に、草を食べていた..!というのはちょくちょくありますよね。
草を食べた後は、食べた量だけで判断せず、嘔吐の回数、便の状態、食欲、元気、ふらつきの有無を見ます。
1回だけ吐いてその後元気なら、一時的な胃の刺激の可能性もあります。一方で、嘔吐が続く、下痢や血便がある、ぐったりする、除草剤や有毒植物の可能性がある場合は、様子見を続けずに動物病院へ相談してください。
嘔吐が続く場合は様子見ではなく相談が先です。
| 食べた後の状態 | 緊急度 | 対応 |
|---|---|---|
| 少量で元気、食欲あり | 低 | その日は体調を観察 |
| 1回吐いたが元気に戻った | 中 | 半日〜1日、食欲・便・元気を確認 |
| 何度も吐く | 高 | 動物病院へ相談 |
| 下痢、血便、食欲低下がある | 高 | 早めに受診相談 |
| ぐったり、ふらつき、けいれん | 高 | 早急に動物病院へ |
| 除草剤・有毒植物の可能性 | 高 | 食べた場所や植物の写真を持って相談 |
参考:Merck Veterinary Manual「Vomiting in Dogs」
下痢が続いて食事面も見直したい場合は、下痢の改善におすすめのドッグフード10選!愛犬に合った選び方から原因まで詳しく紹介!も参考にしてください。
除草剤がまかれていないか

愛犬が草を食べる際、最も気をつけたいのは除草剤や農薬の付着です。
特に公園や散歩コースの道端では、見た目にはわからなくても除草剤が使用されていることがあります。犬がこれを摂取すると、嘔吐や下痢、中毒症状を引き起こす危険性があります。
定期的に除草剤を使っているエリアには注意し、散歩のルートを事前に確認してください。また、自宅の庭であっても、除草剤を使用した後は一定期間、犬が近づかないようにしましょう。
除草剤の可能性がある草は、少量でも食べさせない判断が必要です。
愛犬にノミ・ダニの薬を飲ませてるか

草むらにはノミやダニが潜んでいることが多く、犬の健康に悪影響を及ぼすことがあります。
特に、犬が草を食べるときに顔や体が草に触れることで、ノミやダニが寄生する可能性が高まります。これを防ぐためには、愛犬に定期的にノミ・ダニ予防の薬を使用することが大切です。
また、散歩後にはブラッシングをして体をチェックし、万が一ノミやダニがついていた場合には早めに駆除してください。
草むらへ顔を入れる犬は、食べるリスクと寄生虫リスクをセットで見てください。
ヘビやクモなど危険な生物がいないか
草むらや茂みには、ヘビやクモなどの危険な生物が隠れていることがあります。
犬が草むらに頭を突っ込んでなかなか出てこないときは特に注意が必要です。噛まれた、刺された、急に痛がる、足を引きずる、腫れがある、ぐったりするなどの変化があれば、草を食べたことだけで判断せず動物病院へ相談してください。
特に夏場や湿気の多い時期には、こうした生物が活発になるため注意が必要です。河川敷や川の近くを散歩する際は、草むらへ顔を入れさせないようにしましょう。
草むらで急な体調変化が出たら、危険生物の可能性も考えます。
犬に草を食べさせないようにするためには
草を食べさせない対策は、原因に合わせて変えます。空腹が疑わしい犬と、退屈で草むらに向かう犬では、取るべき対策が違います。
先程紹介した通り、外の草には犬にとって避けたいリスクがあります。叱ってやめさせるだけではなく、なぜ草へ向かうのかを見て対策を選びましょう。
原因に合わせて対策を変えることが、草食行動を減らす近道です。
| 原因 | 今日できる対策 | 続く場合の見直し |
|---|---|---|
| 空腹 | 散歩前に少量のおやつ | 食事回数・時間・1日の総量 |
| 退屈 | 散歩ルート変更、匂い嗅ぎ時間 | 運動量、遊び、知育時間 |
| ストレス | 生活リズムを整える | 留守番時間、騒音、環境変化 |
| 食事バランス | 主食が総合栄養食か見る | フード量、年齢に合う種類 |
| 草の味が好き | 草むらを避ける、声かけで離れる | リード操作、拾い食い対策 |
| 胃腸不調 | 食べた後の症状を見る | 嘔吐・下痢が続くなら受診 |
普段のご飯に野菜をトッピングしてみる

野菜を足す場合は、犬に与えてよい食材を少量から使います。にんじん、かぼちゃ、さつまいもなどは使いやすい食材ですが、与えすぎると下痢やカロリー過多につながることがあります。
また、玉ねぎ、長ねぎ、ニラ、にんにく、ぶどうなど、犬に与えてはいけない食材は避けてください。
草を食べる理由が食事バランスにありそうな場合は、野菜を足す前に、主食が総合栄養食か、量が体重や年齢に合っているかを見直す方が先です。
野菜を足す前に主食の内容を見直してください。
散歩前におやつを与える

空腹が原因で草を食べてしまう犬には、散歩前に軽めのおやつを与える方法があります。
おやつを摂取することで、胃の不快感を抑え、草を食べる欲求を減らせる可能性があります。ただし、おやつの量は控えめにし、散歩に支障が出ない程度にしてください。
特に夕方の散歩は、朝の食事から時間がたっており空腹の可能性が高いので、少しだけおやつを与えると行動が変わる犬もいます。
おやつは追加ではなく、1日の食事量の中で調整することが大切です。
ペット用の草を食べさせる
草を食べたいという犬の欲求を完全に抑えるのが難しい場合は、ペット用の草を用意する方法があります。
ペットショップやオンラインで購入できる専用の草は、道端の草よりも除草剤や有毒植物のリスクを避けやすい選択肢です。
ただし、ペット用の草でも食べすぎれば吐く、下痢をする、胃腸に合わない可能性があります。与える場合は少量からにし、嘔吐や下痢が続く犬には無理に与えないでください。
ペット用の草でも、食べすぎや体調変化があれば中止します。
まとめ
犬が草を食べる原因は、空腹、胃のムカつき、食事バランス、退屈やストレス、草の味や食感など複数あります。
少量を食べただけで元気ならすぐに病気と決めつける必要はありませんが、外の草には除草剤、有毒植物、寄生虫などのリスクがあります。
草を食べた後に何度も吐く、下痢や血便がある、ぐったりする場合は、食べた場所や植物の情報を残して動物病院へ相談してください。
まずは、食べるタイミング、食べた後の体調、食事内容、散歩環境を分けて見直しましょう。原因に合った対策を取ることで、無理に叱らずに草を食べる機会を減らしやすくなります。
原因に合わせて対策を変えることが、草食行動を減らす近道です。
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