犬の認知症の症状と原因は?発症しやすい年齢と予防法・介護法なども解説

犬 認知症 症状

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記事の監修者

獣医師

葛野莉奈

麻布大学獣医学部 卒業後、横浜・川崎市の動物病院で勤務。その後、会員制動物電話相談動物病院で勤務。現在は、かどのペットクリニックの院長を務める
記事の監修者
獣医師

葛野莉奈
麻布大学獣医学部 卒業後、横浜・川崎市の動物病院で勤務。その後、会員制動物電話相談動物病院で勤務。現在は、かどのペットクリニックの院長を務める

結論
  • 犬の認知症の症状は、昼夜逆転・反応の鈍化・粗相の増加が主な要因
  • 生活主観の見直しやふれあいで認知症の症状を遅らせる可能性がある
  • 認知症を発症したら、飼い主の思いやりのある対応が欠かせない

犬も高齢になると、認知症を発症することがあります。

性格の変化や夜鳴き、徘徊など、飼い主が気づきにくい初期症状も多く、早期の対処が大切です。

この記事では、犬の認知症の症状や原因、なりやすい年齢、予防や介護の工夫まで幅広く解説します。

犬の認知症とは

犬の認知症とは、加齢や脳の変化によって記憶や行動、学習能力が徐々に衰え、日常生活に支障が出る状態のことです。

進行すると、夜鳴きや徘徊、反応の鈍化、トイレの失敗など、普段とは異なる行動が目立つようになります。

主な要因としては、脳神経細胞の減少やアミロイドたんぱく質の蓄積、神経伝達物質の減少などが挙げられ、脳の機能が全体的に低下することで発症

症状は徐々に進行し、家族や環境への認識が難しくなったり、昼夜逆転や無気力、社会的な交流の変化も見られます。

犬の認知症は人間と同様に、早期発見や適切なケアが重要です。

何歳くらいから認知症になりやすくなるのか

犬の認知症は「イヌ認知機能障害(CCD)」と呼ばれ、加齢による脳の変化で記憶や行動、感情のコントロールが難しくなる病気です。

特に10歳を超えると発症リスクが急激に高まり、1年ごとに認知症になる確率が約68%高くなると報告されています。

実際に11〜12歳の犬では約28%が認知症を発症し、15〜16歳になるとその割合は約68%に増加します。

10歳以降は年齢を重ねるごとに発症リスクが大きく上昇するため、シニア期に入った犬には特に注意深い観察と早めのケアが重要です。

参考:nature asia

犬の認知症の主な症状

犬が認知症を発症すると、行動や感覚にさまざまな変化が現れます。

早期に気づくことで進行を遅らせる手助けにもつながるため、見過ごさずに観察することが大切です。

ここでは、認知症の犬に見られる代表的な症状について解説します。

下記は、関内どうぶつクリニックの小澤 真希子さんが発表した犬と猫の高齢性認知機能不全に関する論文に含まれる「犬の認知機能不全評価質問票」です。

愛犬が認知症?と感じる飼い主は下記チェック表を元に、チェックしてしてみましょう。

※ Q6 と Q13 は得点欄に記載されている数値を掛け算して算出します。
合計得点が 16点以上 で認知機能不全の疑いがあります。(得点範囲:0~46点)

CCDR改訂版 質問内容 0点 1点 2点 3点 4点 得点
Q1 長時間ウロウロする、円を描くように歩き続けるなど、目的なく歩き回る行動はありますか? 全くない 月に1回程度 週に1回程度 日に1回程度 日に2回以上 その他
Q2 上記の行動は過去半年間で増えましたか? 変わらない 少し増えた とても増えた その他
Q3 壁や家具に当たってもそのまま歩き続けようとすることはありますか? 全くない 月に1回程度 週に1回程度 日に1回程度 日に2回以上 その他
Q4 物の隙間で行き詰まり、出られなくなることはありますか? 全くない 月に1回程度 週に1回程度 日に1回程度 日に2回以上 その他
Q5 家族や親しい人、同居のペットのことを認識出来ないことはありますか? 全くない 月に1回程度 週に1回程度 日に1回程度 日に2回以上 その他
Q6 上記の行動は過去半年間で増えましたか? 変わらない 少し増えた とても増えた その他(×3)
Q7 なくてよれると、触られることを避けることはありますか? 全くない 月に1回程度 週に1回程度 日に1回程度 日に2回以上 その他
Q8 いつもする場所以外で排泄してしまうことが、過去半年間で増えましたか? 変わらない 少し増えた とても増えた その他
Q9 失禁が増えたり、夜中に起きている時間は過去半年間で増えましたか? 変わらない 少し増えた とても増えた その他
Q10 床や壁をなめたりと見つめ続けることはありますか? 全くない 時々ある よくある かなりある 毎回 その他
Q11 上記の行動は過去半年間で増えましたか? 変わらない 少し増えた とても増えた その他
Q12 こぼした餌をうまく見つけられないことはありますか? 全くない 時々ある よくある かなりある 毎回 その他
Q13 上記の行動は過去半年間で増えましたか? 変わらない 少し増えた とても増えた その他(×2)

立ち尽くしや無意味な徘徊

認知症の犬は、部屋の隅や壁の前でじっと動かず立ち止まるのが主な症状です。

また、目的なく家の中を歩き回ったり、障害物にぶつかってもそのまま進み続ける様子が見られます。

同じ場所をぐるぐる回ったり、狭い場所に入り込んで出られなくなることもあります。

こうした行動は、空間や周囲の状況をうまく認識できなくなっていることが主な原因です。

不安やストレスも影響し、徘徊や立ち尽くしが繰り返されることがあります。

飼い主が無理に止めようとすると犬にストレスがかかるため、安全な環境を整え、気が済むまで歩かせてあげることが大切です。

昼夜逆転

昼夜逆転

認知症の犬では、昼間に長く眠り夜になると目が覚めて活発に動き出す昼夜逆転がよく見られます。

夜間に落ち着きなく歩き回ったり、突然大きな声で吠えることもあります。

この症状は脳の老化によって睡眠と覚醒のリズムが乱れ、昼と夜の区別がつきにくくなるためです。

日中に十分な刺激や運動がないと、夜間に徘徊や夜鳴きが増える傾向があります。

昼間は適度に起きて散歩や遊びを取り入れ、夜は静かな環境を整えることで、生活リズムの乱れを緩和することが可能です。

こうした昼夜逆転の行動は、飼い主の生活にも大きな影響を及ぼすため、早めの対応が必要です。

反応の鈍化

認知症が進行すると、犬は飼い主が名前を呼んでもすぐに反応しなくなったり、今まで興味を持っていた音や動きにも無関心になることが増えます。

遊びや散歩への意欲が低下し、刺激に対する反応が全体的に鈍くなるのが特徴です。

こうした変化は、脳の機能が徐々に衰えていく過程で現れ、日常生活の中でも気づきやすいポイントとなります。

反応の鈍化は、他の病気が隠れている場合もあるため、気になる変化があれば早めに獣医師に相談することが大切です。

日々の観察を通じて、愛犬の小さな変化にも目を向けましょう。

粗相の増加

今まで決まった場所で排泄できていた犬が、思いがけない場所で排泄してしまうことが目立つようになります。

トイレの場所を忘れてしまったり、排泄のタイミングが分からなくなることが主な原因です。

認知症が進行すると、失禁や排泄後の片付けができなくなることも多くなります。

こうした排泄トラブルは、認知症の進行とともに増える傾向があり、飼い主の負担も大きくなります。

排泄回数や場所の記録をつけ、異常が続く場合は早めに動物病院で相談しましょう。

適切なケアや環境整備が、犬にも飼い主にも負担を減らす鍵となります。

犬が認知症になる原因

犬の認知症には、高齢化にともなう脳の変化が中心ですが、その背景には複数の要素が絡み合っています。

脳の神経細胞の減少

引用:鳥取大学共同獣医学科犬の「認知症」について

高齢になると犬の脳内では神経細胞が徐々に減少し、脳全体が萎縮していきます。

この変化は情報の処理や記憶、学習といった脳の重要な機能に影響を及ぼし、認知機能の低下を引き起こします。

こうした神経細胞の減少は、加齢にともなう自然な現象ですが、認知症の発症や進行に大きく影響している原因です。

情報伝達物質の減少

犬の脳内では、神経細胞同士のやりとりを担う情報伝達物質が年齢とともに減少します。

この減少が神経回路の働きを鈍らせ、思考や行動の切り替えが難しくなるのが原因です。

情報伝達物質が不足すると、刺激への反応や記憶力、学習能力も徐々に衰えていきます。

こうした変化が積み重なることで、認知症の症状が現れやすくなり、日常生活の中での行動異常や反応の鈍化が目立つようになります。

アミロイドの蓄積

高齢犬の脳には、アミロイドという特殊なたんぱく質が蓄積しやすくなります。

アミロイドが大脳皮質などに沈着すると、神経細胞の働きが妨げられ、正常な情報伝達が難しくなるのが原因です。

さらに、アミロイドの沈着は脳組織の損傷や炎症を引き起こす要因にもなり、神経細胞の死滅や機能障害を招きます。

こうした蓄積が進むことで、認知機能の低下や行動異常がより顕著になっていくと考えられています。

認知症になりやすい犬種と個体

認知症になりやすい犬種と個体

認知症が発症しやすい犬種については、明確に限定されているわけではありませんが、日本犬系の雑種で51%、柴犬で29%、その他の日本犬系では83%と高い発症率が報告されています。

特に柴犬や秋田犬、甲斐犬などの日本犬は、長寿であることやストレスに敏感な性格が影響しやすいと考えられています。

一方、ゴールデンレトリバーやチワワなどは比較的認知症のリスクが低い傾向です。

ただし、どの犬種でも加齢が最大のリスク要因であり、年齢を重ねるにつれて発症の可能性は高まります。

したがって、犬種に関係なく高齢犬には注意深い観察とケアが重要です。

参考:鳥取大学農学部

早期発見のために飼い主が心がけたいこと

犬の認知症は、気づかぬうちに進行してしまうこともあります。

そのため、日頃から愛犬の様子に目を向け、わずかな変化にも気づけるようにすることが大切です。

ここでは、早期発見のために飼い主が意識しておきたい習慣について解説します。

日常の観察と記録

愛犬の日常的な行動や体調の変化をしっかり観察し、普段と違う様子が見られた場合は、その内容や発生した日時、頻度などを具体的に記録しておくことが大切です。

たとえば、食欲や睡眠パターン、トイレの失敗、散歩中の反応など、細かな変化に気づくことで、認知症の早期発見につながります。

記録を続けることで、症状の進行や改善の傾向を把握しやすくなり、獣医師に相談する際にも正確な情報提供が可能です。

こうした観察と記録が、適切な診断や治療方針の決定、生活の質の維持に役立ちます。

獣医師への相談

日々の観察や記録をもとに、少しでも普段と違う様子や異常を感じた場合は、早めに動物病院を受診することが大切です。

獣医師は、飼い主から行動の変化や症状の発生時期、頻度などを詳しく聞き取り、健康診断や問診を通じて他の疾患との違いを見極めてくれます。

必要に応じて血液検査や画像診断、神経学的検査などを行い、認知症の進行度や適切な治療方針を判断してもらえます。

定期的な検診を受けることで、見逃しやすい初期症状にも早めに気づくことができ、愛犬の健康維持につながるでしょう。

また、疑問や不安がある場合は遠慮せず獣医師に相談し、必要に応じて家族や周囲の協力も得ることが大切です。

犬が認知症にならないための予防法

認知症は高齢になるほど発症リスクが高まりますが、日々の過ごし方や健康管理によって、進行を遅らせたり発症自体を防ぐことが期待できます。

ここでは、犬の認知症予防に役立つ具体的な方法について解説します。

生活習慣の見直し

毎日の食事内容や運動量を見直し、バランスの取れた栄養と適度な運動を意識して取り入れることが重要です。

特にシニア期に入った犬には、体力や関節の状態に合わせて無理のない範囲で散歩や遊びを続けることがポイントです。

散歩コースを時々変えたり、新しい遊びや知育玩具を取り入れることで、脳への刺激も与えられます。

また、日光浴を積極的に行い、家族とのふれあいの時間を設けることで心身の健康維持にもつながります。

生活リズムを整え、ストレスを減らすための静かな環境づくりも大切です。

こうした日々の積み重ねが、認知症の発症リスクを下げ、健康寿命の延伸に役立ちます。

デンタルケア

デンタルケア

デンタルケアは、犬の認知症予防においても非常に重要な役割を果たします。

口腔内の健康が損なわれると、歯周病などの炎症が全身に悪影響を及ぼし、肝臓や心臓、脳の健康にも影響を与えることがわかっています。

そのため、日々の歯磨きやデンタルガム、専用のおもちゃなどを活用し、定期的に歯の状態をチェックすることが大切です。

歯磨きが苦手な犬には、ガーゼや歯磨きシートから始めてみるのも効果的です。

最低でも週に数回は口腔ケアを行い、異常があれば早めに動物病院で相談しましょう。

健康な歯を保つことで、体全体の老化予防や認知症リスクの軽減につながります。

参考:APMA

定期的な健康診断

シニア期に入った犬には、年に一度を目安に動物病院で健康診断を受けることがとても大切です。

血液検査や画像診断、神経学的なチェックなどを通じて、内臓や神経系の異常を早期に発見できる可能性が高まります。

特に認知症は初期の症状が分かりにくく、日常の観察だけでは見逃してしまうことも多いため、専門家による定期的なチェックが不可欠です。

診断結果をもとに食事や運動、生活環境を見直し、必要に応じて治療やケアを始めることで、健康寿命を延ばし、愛犬が快適に過ごせる時間を増やすことができます。

サプリの活用

DHAやEPAなどのサプリメントは、犬の脳の健康維持や認知症予防に役立つ成分として注目されています。

オメガ3脂肪酸が含まれており、脳神経細胞の保護や情報伝達のサポート、血流改善など多方面で効果が期待されています。

高齢犬用のフードに加えて、必要に応じてサプリを取り入れることで、加齢にともなう認知機能の低下や行動変化の緩和が期待できるでしょう。

実際にEPA・DHAのサプリメントを継続して与えた犬では、夜鳴きの消失や排尿習慣の改善など、臨床症状の改善が報告されています。

ただし、サプリメントの種類や摂取量は犬の体調や持病によって適切な選択が異なるため、必ず獣医師と相談し、愛犬に合ったものを選ぶことが大切です。

日常のケアと併用することで、より高い効果が期待できます。

脳への刺激

脳への刺激

脳への刺激は、犬の認知機能の維持や認知症予防に欠かせない要素です。

日常的に新しい刺激を与えることで、脳の活性化が促され、老化の進行を遅らせる効果が期待できます。

たとえば、知育玩具やパズルフィーダーを使った遊び、コマンドトレーニングや新しいトリックの練習、散歩コースを変えて五感を刺激するなど、さまざまな方法が効果的です。

また、家族や他の犬と触れ合う時間を増やすことも、社会性や感情面の刺激となり、脳の健康維持に役立ちます。

飼い主とのコミュニケーションやスキンシップも重要で、日々のふれあいが愛犬の精神的な充実や幸福感につながります。

こうした取り組みを継続することで、認知機能の低下を防ぎ、健康寿命の延伸にもつながります。

<高齢犬で推奨される脳と身体の活性化方法>
・散歩
・リハビリテーション(筋力,柔軟性,バランス感
覚などを鍛える)
・知育玩具を使った遊び
・コマンドトレーニング
・ボールやオモチャを使った遊び
・オヤツを使って探索行動をさせる,など

引用:犬と猫の高齢性認知機能不全

認知症の愛犬と生活する時のポイント

認知症を抱える犬と暮らすには、心身の変化に寄り添った環境づくりと、飼い主の思いやりが欠かせません。

愛犬の負担を軽くし、安心して過ごせるようにするための工夫について、具体的な対応策を解説します。

昼夜のバランスを取る

昼夜のバランスを整えることは、認知症の犬と暮らすうえで非常に重要です。

日中はできるだけ自然光を浴びさせ、屋外での散歩や軽い運動、遊びを積極的に取り入れて活動的な時間を増やしましょう。

体内時計が刺激され、日中の覚醒度が高まります。夜間は照明を落として静かな環境を整え、リラックスできるようにすることが大切です。

また、毎日同じ時間に食事やトイレ、散歩などのルーティンを守ることで、犬の生活リズムが安定しやすくなります。

こうした工夫を継続することで、夜鳴きや無目的な徘徊などの夜間の問題行動の軽減にもつながり、犬も飼い主もより快適に過ごせるようになります。

声をかけながら触れる

認知症の犬は不安や混乱を感じやすいため、やさしく声をかけながら体に触れることで安心感を与えることができます。

毎日、名前を呼んだり、落ち着いた口調で話しかけながら、ゆっくりと撫でたりマッサージをしてあげましょう。

こうしたスキンシップは、犬のストレスを軽減し、情緒の安定や信頼関係の維持につながります。

また、触れ合いを通じて体調の変化や異常にも早く気づくことができ、健康管理にも役立ちます。

急な動きや大きな音を避け、穏やかな手つきで接することがポイントです。

毎日のコミュニケーションやスキンシップを大切にすることで、認知症の進行を遅らせ、愛犬が安心して過ごせる環境を整えることができます。

コーナーガードやクッションの活用

認知症の犬は徘徊や方向感覚の低下によって、家具や壁にぶつかるリスクが高まります。

そのため、部屋の角や家具の脚にはコーナーガードやクッション材を取り付け、衝突時の衝撃をやわらげる工夫が重要です。

市販のクッションや気泡緩衝材、柔らかい素材のサークルを使い、行動範囲を安全に整えましょう。

また、床には滑りにくいマットやカーペットを敷くことで、転倒や床ずれの予防にも役立ちます。

狭い場所や角には入り込めないように塞ぎ、サークルを設置する場合は角が少ない形状を選ぶと安心です。

こうした環境づくりは、犬の安全だけでなく飼い主の介護負担の軽減にもつながります。

防水シーツや犬用のおむつ

排泄のコントロールが難しくなった犬には、寝床や生活スペースに防水シーツを敷くことで、床やベッドを尿や便の汚れから守り、掃除の手間を大幅に減らすことができます。

防水シーツには洗濯して繰り返し使えるリユースタイプと、使い捨てタイプがあり、生活スタイルや介護の負担に合わせて選ぶとよいでしょう。

また、犬用おむつも併用することで、床や寝具をより清潔に保つことができます。

おむつやシーツはサイズや素材に注意し、蒸れや皮膚トラブルを防ぐために定期的な交換が必要です。

排泄の頻度や様子を記録しておくと、健康管理や異常の早期発見にも役立ちます。

介護用マットを敷く

足腰が弱くなった犬には、床に介護用マットを敷くことで転倒や床ずれを防ぐことができます。

介護用マットは柔らかく滑りにくい素材で作られており、寝床や犬がよく歩く場所に設置するのが効果的です。

衝撃吸収性が高く、長時間横になっても体への負担が少ないため、関節や骨へのダメージを軽減します。

また、洗濯しやすいタイプや防水加工が施されたものを選ぶと、清潔を保ちやすく衛生的です。

滑り止め効果のあるマットや、体圧分散に優れた製品も多く販売されており、犬の状態や生活環境に合わせて選ぶことが大切です。

こうしたマットの活用は、犬の快適な生活と安全な介護環境づくりに役立ちます。

見守りカメラの設置

見守りカメラの設置

見守りカメラを設置することで、飼い主が外出中や目を離す時間があっても、リアルタイムで愛犬の様子を確認できるため安心です。

徘徊や転倒、異常行動がないかをスマートフォンやパソコンから遠隔でチェックでき、動きを感知すると通知が届く機能を持つ製品もあります。

録画機能を活用すれば、普段は気づきにくい行動の変化や体調異常も後から確認でき、問題があればすぐに対策を考えられます。

設置場所は犬がよく過ごすリビングや寝床、廊下などを中心に、死角ができないよう複数台を使うとより効果的です。

こうした見守り体制は、飼い主の安心感だけでなく、犬の安全確保や健康管理にも大いに役立ちます。

まとめ

犬の認知症は高齢化にともない発症しやすくなり、早期の気づきと適切な対応が鍵になります。

日常の観察や予防的なケア、快適な生活環境を整えることによって、進行を遅らせることも可能です。

愛犬の心に寄り添いながら、安心できる暮らしを支えていきましょう。

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開宮崎