愛犬の健康を考えるうえで体重管理は欠かせません。
そこで、今回のコラムはトイプードルの体重管理に焦点をあて解説していこうと思います。
トイプードルの飼い主の方は、是非参考にしてくださいね。
目次
トイプードルってどんな犬種?
トイプードルは、プードル犬種の中でもとくに小型で、一般に家庭犬として人気があります。
賢く、訓練がしやすいことから、さまざまなトリックや命令を学ぶのが得意です。
プードルはもともと狩猟犬として育てられましたが、現在ではその優れた知能と親しみやすい性格から、セラピー犬としても活躍しています。
トイプードルは、巻き毛の被毛が特徴で、抜け毛が少ないため、アレルギーを持つ人にも適しています。
また、さまざまなカラーがあり、美しい外見も魅力のひとつです。
適度な運動と定期的なブラッシングが必要ですが、その愛らしい姿と友好的な性格で、多くの家庭で愛されています。
トイプードルの適正体重は?
結論から述べると、トイプードルの適正体重は成犬時で約2.5〜4kgと言われています。
また、一般的にトイプードルは生後6〜7ヶ月くらいまでに一気に成長し、生後8〜9ヶ月くらいで成長が緩やかになる傾向が多いです。とはいえ、成長速度には個体差があります。
愛犬の成長速度が一般の基準と当てはまらなくても、病気を抱えているわけではないので安心してください。
トイプードルの大きさはいつ決まる?
トイプードルの大きさは、成長が緩やかになる生後8〜9ヶ月くらいで決まると言われています。
もし生後8〜9ヶ月以降から体重が激しく増減する場合には、適切な体重管理が必要です。
トイプードルで大きくなる子の特徴は?
トイプードルはもともとスタンダードプードルから作られた犬種のため、大きく成長しても不思議ではありません。
つまり、遺伝的に「先祖返り」が起こる可能性があるのです。
ただ「先祖返り」が起こるであろうトイプードルを特定することはできません。
しかし、大きく成長する子の特徴はわかりやすいです。
一般的にトイプードルの中で大きくなる子は「骨格がしっかりしている」「前足がたくましい」特徴を持つと言われています。
トイプードルの月齢ごとの体重推移
トイプードルがどのような体重推移で成長するのか気になる方も少なくないでしょう。
そこで下表に月齢ごとの体重推移をまとめました。愛犬の体重が適正であるか見極めるために活用してみてください。
月齢 | 適正体重 |
生後2か月 | 約600g |
生後3か月 | 約900g |
生後4か月 | 約1.2kg |
生後5か月 | 約1.5kg |
生後6か月 | 約1.8kg |
生後7か月 | 約2.0kg |
生後8か月 | 約2.2kg |
生後8か月 | 約2.4kg |
上記の体重推移がすべてのトイプードルにあてはまるというわけではありませんが、大きく体重推移から逸れている場合は注意が必要です。
「肥満」「痩せすぎ」のどちらも愛犬に良い影響を与えません。
自身で体重管理が難しい場合には、かかりつけの獣医師に相談してみましょう。
【種類別】トイプードルの平均体重一覧
プードルにはトイプードルだけでなくさまざまな種類が存在します。
そこで、種類別に適正体重をまとめました。とくにプードル系統の多頭飼いをしている方には、参考になるかと思います。
種類 | 適正体重 |
トイプードル | 約2.5~4kg |
スタンダードプードル | 約15~19kg |
ミディアムプードル | 約8~15kg |
ミニチュアプードル | 約5~8 kg |
タイニープードル | 約2.1~3kg |
ティーカッププードル | 約2kg |
同じプードルでも体重が大きく異なっているのがわかりますね。
とはいえ、あくまで目安なのでティーカッププードルでもタイニープードル並に大きく成長するケースもあります。
トイプードルの体重増加に伴う病気リスク
トイプードルの体重増減に伴う病気リスクを紹介します。
「肥満」「痩せすぎ」ともにそれぞれリスクがあるので、トイプードルの飼い主の方はチェックしておきましょう。
肥満気味のトイプードルの病気リスク
肥満気味のトイプードルの病気リスクは次の通りです。
病気名 | 症状 |
心臓病 | ・息切れ
・活動性の低下(散歩時すぐに疲労を感じる) |
糖尿病 | ・血液中の糖濃度が高くなる
・食欲増加 ・体重の著しい減少 ・多飲多尿 |
関節炎 | ・関節に痛みを感じる
・歩行が困難になる |
とくに心臓病、糖尿病には注意が必要です。
肥満は病気リスクを誘発するだけでなく、愛犬の寿命を縮めかねません。
痩せすぎのトイプードルの病気リスク
「肥満」を避けることは重要ですが、かと言って「痩せすぎ」が良いというわけではありません。
下表に「痩せすぎ」のトイプードルがかかりやすい病気リスクをまとめました。
病気名 | 症状 |
免疫力低下 | ・栄養不良
・免疫力低下により感染症にかかりやすくなる |
内蔵機能低下 | ・腸内環境の乱れ
・下痢や嘔吐の繰り返しによる脱水症状 |
「肥満」だけでなく「痩せすぎ」のトイプードルも重大な病気リスクを抱えるおそれがあります。
飼い主が意識すべきことは、ベスト体重を維持することです。
トイプードルのベスト体重を維持するコツ
トイプードルのベスト体重を維持するコツを4つ紹介します。
愛犬にずっと健康でいてもらうためにも、積極的に実践してみましょう。
餌の量を調整
トイプードルのベスト体重を維持するコツのひとつとして、餌の調整が挙げられます。
一番わかりやすい方法は、ドッグフードのパッケージにある給与量を確認する方法です。
そして、目安をより確実なものとするために、ドッグフードは小型犬専用あるいはトイプードル推奨の製品を選びましょう。
ただ、あくまでパッケージの給与量は目安に過ぎません。
当然、個体差があるため、愛犬の成長に合わせて調整してあげる必要があります。目視で確認しやすい方法として、便のチェックが挙げられます。
下記を参考に便をチェックしてあげてください。
- 便が柔らかい:餌の量が多い
- 便が小さく硬い:水分および餌が足りていない
飼い主の方は、パッケージの給与量を目安にしながら、毎日、便の状態を確認してあげましょう。
便の状態を参考に、餌の量を調整してあげることで、理想の給与量がわかります。
定期的な運動
適度な運動はベスト体重の維持に役立ちます。
手軽にできる運動といえば、やはり散歩でしょう。
トイプードルの散歩時間の目安は15分〜30分程度。距離にして1km〜2kmが適切であると言われています。
以上の時間と距離を意識することで、適度に運動させてあげることができるでしょう。
体重の定期チェック
ベスト体重を維持したいなら、定期的に愛犬の体重をチェックしてあげましょう。
わざわざ動物病院に行かなくても、店頭やECサイトなどで簡単にペット用の体重計を購入できます。
ペット用体重計をお持ちでない方は、この機会に購入を検討してみましょう。
おやつの管理
愛犬が可愛いからといって過剰におやつを与えてしまうと肥満になるおそれがあります。
そのため、おやつの管理は徹底しましょう。例えば、カロリーゼロのおやつも店頭で購入できます。
愛犬の肥満が気になる方は、ダイエットおやつをチェックしてみてください。
ベスト体重を下回る原因と対処法
常にベスト体重を下回る子には明確な原因があります。
そこで、トイプードルがベスト体重を下回る原因と対処法を紹介します
ドッグフードを食べない
ドッグフードをなかなか食べてくれないと、当然、体重は増えません。
ドッグフードを食べてくれない子には、次の方法を試してみてください。
- ドッグフードを変える
- トッピングを加える
- 運動量を増やす
ドッグフードを変えるあるいはトッピングを加えることで食欲が増す子は、ドッグフードに味に飽きていたかわだままで食べていなかったというケースが多いです。
単純にドッグフードの味に飽きている子は、ドッグフードを好みのものに変えてあげることで改善できるでしょう。
また、運動不足も食事を食べない原因のひとつです。
ただ、以上の方法を試しても改善できない場合には、病気の可能性も考えられます。
これ以上体重を減らさないためにも、なるべく早く獣医師に相談しましょう。
散歩を嫌がる
体重の減少が止まらず、なおかつ散歩を嫌がる子はすでに免疫力・内蔵機能低下を発症しているおそれがあります。
まず免疫力が低下すると、感染症に罹患するリスクが高くなります。
とくに普段からぐったりしている様子の子には注意が必要です。
次に内蔵機能が低下すると、下痢・嘔吐を繰り返し、脱水症状を引き起こす可能性があります。
愛犬が散歩を嫌がるのは、気持ちの問題ではなく、体調が優れないからです。
運動をしていないのに、みるみる痩せていく子はすぐに動物病院に連れて行ってあげましょう。
トイプードルのベスト体重に関するQ&A
トイプードルのベスト体重についてよくあるQ&Aを3つまとめました。
7歳のトイプードルです。適正体重を教えてください
7歳のトイプードルの適正体重は、約2.5kg〜4kgです。
あくまで目安ですが、体格が標準の子は推奨体重におさめるように意識してあげましょう。
トイプードルは何歳まで体重が増えますか?
トイプードルの成長期は、生後8〜9ヶ月くらいで緩やかになると言われています。
そのため、生後8〜9ヶ月以降には急激に体重が増加することはありません。
トイプードルの体重7キロは正常ですか?
少し重めであると言えるでしょう。ただ、トイプードルはスタンダードプードルから派生した種類のため「先祖返り」が起こる可能性も否定できません。
ただ、見るからに「歩くのが辛そう」「よく息切れしている」という子は、肥満であると言えます。
まとめ
いかがでしょうか。
本記事をご覧頂き、トイプードルのベスト体重を知ることができたかと思います。
結論として「肥満」「痩せすぎ」はトイプードルにとってリスクしかありません。
本記事で紹介したベスト体重を維持するコツを参考に、愛犬の健康的な生活を守っていきましょう。
暁彦松井
最新記事 by 暁彦松井 (全て見る)
- 犬は夜行性って本当?夜に活発になる理由とは - 2024年12月3日